出版社内容情報
コティングリー妖精写真は、1917年と20年にイギリスのコティングリー村に住んでいたいとこである2人の少女フランシスとエルシーが野外で出会った妖精の姿を撮影した不思議な写真である。公表されるやいなや真偽が話題になり、「シャーロック・ホームズ」シリーズの作者アーサー・コナン・ドイルなどを巻き込んで、当時のイギリスにセンセーションを巻き起こした。
この事件の調査に関わった神智学者エドワード・L・ガードナーが所有していた鞄が、100年を経て海を渡り、日本にやってきた。その鞄に入っていた貴重な新資料――「2人の少女と妖精」の5枚の写真プリントやネガフィルム、未公開の写真、手書きの手紙・文書などをフルカラーで紹介する。
資料の詳細な解説に加えて、社会的・文化的な背景や心霊写真との比較、写真にだまされる「楽しみ」を論じる論考も所収して、妖精写真から人々の感性や時代性を浮き彫りにする。
内容説明
1917年にイギリスで写真が公表されて、コナン・ドイルなどを巻き込んでセンセーションを起こしたコティングリー妖精事件―。この事件に関わる貴重な新資料をフルカラーで紹介し、社会的・文化的な背景を解説する評論も収めて、妖精写真をめぐる人々の感性や時代性を浮き彫りにする。
目次
第1部 新資料「エドワード・L.ガードナーの鞄」(新資料「エドワード・L.ガードナー遺品」紹介;ガードナーの鞄の意味;新史料に見る「コティングリー妖精写真事件」の再演、再構成の可能性;妖精写真奔走記)
第2部 コティングリーはいま(現在のコティングリー;コティングリーのいま、リーズ大学調査;「コティングリー妖精事件」100周年記念講演/現在のコティングリー村;ヘイゼル・ゲイナー氏インタビュー)
第3部 妖精事件をめぐって(コティングリー妖精写真と心霊写真;ジョー・クーパー;妖精写真「ごっこ」の真実;ポスト・ファクチャルなフェアリー事件のこと;写真にだまされる楽しみ;コティングリー妖精写真の航跡をたどって―エドワード・ガードナーの鞄とガラス乾板の冒険)
著者等紹介
井村君江[イムラキミエ]
英文学者・比較文学者。明星大学名誉教授。うつのみや妖精ミュージアム名誉館長。金山町妖精美術館館長。著書多数
浜野志保[ハマノシホ]
千葉工業大学創造工学部教授。専攻は近代ヨーロッパ視覚文化史・周縁科学文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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