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出版社内容情報
乃木坂46は、現代のアイドルシーンのなかでグループ全体としても個々人としても絶大な人気を獲得している。彼女たちが支持される背景には、どのような社会的な価値観の変化を見いだすことができるのか。
乃木坂46の舞台演劇への傾倒に着目して、アイドルが「演じる」ことの意味を解きほぐす。そのうえで、ミュージックビデオやドキュメンタリー、ライブパフォーマンスなどを読み解き、2010年代のアイドルシーンが築いた代表的な特徴である「選抜」「事件」「戦場」にためらいを示すことで、乃木坂46が独自の魅力を手にしたことを明らかにする。
アイドルという職能と専門性、〈少女〉とエイジズム、選抜と序列化、個々人のパーソナリティを消費対象にすることで生じる抑圧、理不尽な慣習――。アイドル文化が抱える課題も指摘しながら、乃木坂46がそれらと対峙して獲得した「静かな成熟」、それを可能にする社会的なコンテクストを浮き彫りにする文化評論。
内容説明
乃木坂46の舞台演劇への傾倒に着目して、アイドルが「演じる」ことの意味を解きほぐし、彼女たちが獲得した「静かな成熟」、それを可能にする社会的なコンテクストを照らし出す文化評論。
目次
第1章 AKB48の“影”と演劇への憧憬
第2章 演劇とギミックのはざまで
第3章 「専門性」への架橋
第4章 乃木坂46の映像文化とフィクションの位相
第5章 ドキュメンタリーと「戦場」―異界としてのアイドルシーン
第6章 アイドルシーンが映し出す旧弊
第7章 「アイドル」の可能性、「アイドル」の限界
第8章 演じ手と作品の距離
第9章 アイドルが「演じる」とは何か
終章 戦わされる時代を超えて
著者等紹介
香月孝史[カツキタカシ]
1980年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。ポピュラー文化を中心にライティング・批評を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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