出版社内容情報
時代の奔流に写真家は何を視るのか? 戦争、飢饉、環境破壊、そして性差別……。日常に顕在する非対称の視線と対峙して、困難な社会状況から「いま」を切り取る写真家たちにそそぐ熱く静かなまなざし。現代を鋭く批評し、既存の価値観に異議を唱える写真論。
Ⅰ 風景論
第1章 大きな流れに対する杭として――現代写真考
第2章 発言する風景――クリティカル・ランドスケープ
第3章 ティモシー・H・オサリバン――アメリカ風景写真の美学
第4章 オキーフの風景
Ⅱ 日本の現代写真
第5章 手探りのキッス――日本の現代写真
第6章 森村泰昌――肖像(双子)
第7章 ボーダー/ボーダレス
Ⅲ アメリカの写真
第8章 アメリカン・パースペクティヴ/アメリカン・フォトグラフィ
第9章 ジェイコブ・リース――作為なき写真家
第10章 ポール・ストランド――静かなる反骨精神
第11章 モホリ=ナジ――バウハウスとニュー・バウハウス
第12章 アジェの眼、アボットの眼――モダン・ヴィジョン
第13章 アンディ・ウォーホル――リピート、リピート、リピート
第14章 アーヴィング・ペン――光と空間
第15章 ルイス・フォア――再発見されたプライヴェート・ヴィジョン
第16章 ジェームズ・ウェリング――解釈への拒絶と誘惑
Ⅳ 身体論
第17章 ラヴズ・ボディ――ヌード写真の近現代
第18章 石内都――皮膚の記憶
あとがき
初出一覧
内容説明
時代の奔流に写真家はなにを視るのか。戦争、飢饉、環境破壊、そして性差別…。日常に顕在する非対称の視線と対峙して「いま」を切りとる写真家たちにそそぐ熱く静かな眼差し。
目次
1 風景論(大きな流れに対する杭として―現代写真考;発言する風景―クリティカル・ランドスケープ ほか)
2 日本の現代写真(手探りのキッス―日本の現代写真;森村泰昌―肖像(双子) ほか)
3 アメリカの写真(アメリカン・パースペクティヴ/アメリカン・フォトグラフィ;ジェイコブ・リース―作為なき写真家 ほか)
4 身体論(ラヴズ・ボディ―ヌード写真の近現代;石内都―皮膚の記憶)
著者等紹介
笠原美智子[カサハラミチコ]
1957年、長野県生まれ。明治学院大学社会学部卒、シカゴ・コロンビア大学修士課程修了(写真専攻)。東京都現代美術館学芸員、明治学院大学・東京工芸大学非常勤講師
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