戦後・暴力・ジェンダー<br> 戦後思想のポリティクス

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戦後・暴力・ジェンダー
戦後思想のポリティクス

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784787232519
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C0336

出版社内容情報

既成の戦後論/民主論/占領論は何を語らないのか――。いま・ここの構造的暴力に抗うために、敗戦後という時空間、ジェンダーというまなざし、東アジアという問題領域を照射し「戦後」を歴史化して、戦後思想の政治性を射抜くフェミニズム文化批評。

「戦後・暴力・ジェンダー」全三巻の刊行にあたって 大越愛子/井桁 碧


はじめに――ジェンダーから読む「戦後」  大越愛子


第1部 戦後とは何か

第1章 戦後思想のパラドックス  大越愛子
 1 敗戦後から戦後へ
 2 「家父長制」デモクラシー
 3 大日本帝国の崩壊、民族差別・人種差別の隠蔽
 4 象徴天皇制という欺瞞
 5 ジェンダーの「戦後」
 6 パラドックスは超えられるか 

第2章 敗戦/占領とジェンダーのポリティクス  井桁 碧
 1 「大きなアメリカ人」
 2 挑発する〈ジェンダー〉
 3 〈性〉の未来に
 4 占領軍兵士の「慰安」
 5 書くことの/読むことの〈位置〉
 6 占領と「性的比喩」
 7 GIの日本と「日本の女」
 8 従属の象徴としての「パンパン」
 9 戦後思想の特徴としての「男性的」
 10 敗戦/占領と〈性〉の修辞/ポリティクス

第3章 沖縄から広がる戦後思想の可能性――戦場における女性の体験を通じて  洪ユン伸(ユン=王偏に允)
 1 人種化された体――「朝鮮人従軍慰安婦」と「辻遊郭の女性」
 2 住民の統治手段となった女性の体と「強かん恐怖」
 3 「慰安婦」たちの戦後と拠点としての沖縄――結論に代えて

第4章 リブの可能性と限界――主婦と娼婦の分断  菊地夏野
 1 女性と国家
 2 抵抗の「場」をずらす
 3 主婦的状況の意識化
 4 娼婦と主婦の分断
 5 主体化を超えるエロス
 6 臨界点

第5章 女性学の戦後――よりよく〈わたし〉を生きるために  大橋 稔
 1 男性と女性学
 2 ブラック・フェミニズムと日本の女性学
 3 女性学の現在


第2部 戦後思想を外部の視点で捉える

第6章 リドレス不可能性について――サイゴン、広島、フランツ・ファノン  米山リサ
 1 解放とリハビリの米国神話――フィリピン、日本人女性、ヴェトナム難民
 2 戦争犯罪を銘記することの意味
 3 リドレス不可能性の意味と可能性
 
第7章 大虐殺の後で――済州島における女性の痛みと生存の連帯  金成禮[藤枝 真訳]
 1 アンティゴネーと悲嘆する権利
 2 歴史の廃墟のなかの女性の地位
 3 国家暴力という統治体の「アカ」大量虐殺
 4 反共産主義という見せ物における性化された身体
 5 家父長的言語に対する沈黙の身体
 6 連帯と痛み――夢、哀しみ、霊魂憑依
 7 生き残るための連帯――「寡婦」ネットワーク
 8 トラウマの消えない記憶と女性の人権

第8章 東アジアの戦後の歴史を考える――日韓を横断する視点は可能か  権憲益/金成禮/大越愛子/井桁 碧


おわりに 井桁 碧

内容説明

既成の戦後論/民主論/占領論はなにを語らないのか―。敗戦後という時空間、ジェンダーというまなざし、東アジアという問題領域を照射し、戦後を歴史化して、戦後思想の政治性を射抜くフェミニズム文化批評。

目次

第1部 戦後とは何か(戦後思想のパラドックス;敗戦/占領とジェンダーのポリティクス;沖縄から広がる戦後思想の可能性―戦場における女性の体験を通じて;リブの可能性と限界―主婦と娼婦の分断;女性学の戦後―よりよく〈わたし〉を生きるために)
第2部 戦後思想を外部の視点で捉える(リドレス不可能性について―サイゴン、広島、フランツ・ファノン;大虐殺の後で―済州島における女性の痛みと生存の連帯;東アジアの戦後の歴史を考える―日韓を横断する視点は可能か)

著者等紹介

大越愛子[オオゴシアイコ]
近畿大学文芸学部教員。専攻は、女性学、哲学、宗教学

井桁碧[イゲタミドリ]
筑波学院大学教員。専攻は、ジェンダー論、フェミニズム批評理論、共同体論、宗教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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