出版社内容情報
「長寛勘文」、ヤタガラス、天狗、修験道、古典文学、一遍上人、八幡信仰、説話――。世界遺産・熊野にまつわる古今の文献を渉猟し、熊野信仰や熊野地史に関する先行研究を幅広く引用・紹介しながら、熊野学の道筋を提示する。熊野を読み解くための文献案内。
序――山折哲雄
第1章 「長寛勘文」について
千代定と阿刀の千世/犬飼と柴宝殿/猪・熊・鹿/イチイガシの実と家津美御子神/水辺とエサ場/三つの月輪/イヨマンテとカラス
第2章 ヤタガラスについて
ワタリガラスの神話/クリンギットインディアンの世界/神武帝の軍勢/宍人者と御食人/イギリス王家と北アメリカ先住民/大地の大きさを計ったワタリガラス
第3章 三足烏と熊野牛王宝印
聖数と三位一体/デルフォイのアポロン神殿と熊野社殿/太陽には烏が住み月には兎が住む/カラスキ星とオリオン星座/宇之乃太未と毛玉
第4章 鴨氏族について
神話と歴史/京都の鴨川と貴船/天つ神・国つ神・荒ぶる神/女首長トベの情念/皇国史観/プラント・オパール検出/カモの中のカモ/『熊野年代記』と邪馬台国
第5章 天狗について
鬼と魔物/壬申の乱とやつかはぎ/大天狗と後白河法皇/烏天狗と牛若丸/物語を育て持つ才能/鍛冶師と弁慶/義経と鞍馬天狗/迦留羅伎楽面はインドのガルータ鳥
第6章 修験道について
霊山に帰る死者の魂/孔雀の呪法と役の行者/日本の天台本覚思想/天魔外道皆仏性・魔界仏界同如理/再聖化運
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