出版社内容情報
メディアの予言者は、電子メディアの拡張によるデジタル・ネットワークの形成とグローバル化、そしてその先にある「グローバル・ヴィレッジ」に、あらゆる文化環境の対立と共存を見た──。電子のざわめきのなかに世界を明視するマクルーハン思想の臨界点。
序
Ⅰ 視覚的な空間と聴覚的な空間の探求
第1章 共鳴する間隙
第2章 車輪と車軸
第3章 視覚的な空間と聴覚的な空間
第4章 脳の両半球における東洋と西洋の出会い
第5章 プラトンとエンジェリズム
第6章 隠れた効果
Ⅱ 映像関連のテクノロジーのグローバルな作用
第7章 グローバル・ロボティズム――充足
第8章 グローバル・ロボティズム――不満
第9章 エンジェルからロボットヘ――ユークリッド的空間からアインシュタイン的空間へ
Ⅲ 合衆国とカナダ――共鳴する間隙としての境界
第10章 エピローグ――対抗環境としてのカナダ
Ⅳ テトラッドの事例集――エンジェリズム(視覚的な空間)からロボティズム(聴覚的な空間)への変化の輪郭
テトラッド事例集
謝辞
訳注
文献一覧
形態としてのメディア、思考のハイブリッド 浅見克彦
索引
内容説明
メディアの予言者が「テトラッド」による探査の末にたどりついたグローバル・ヴィレッジに見たもの、それは不和と衝突、そして同時並存だった。転形期の世界を電子のざわめきのうちに明視する、マクルーハン思想の臨界点。
目次
1 視覚的な空間と聴覚的な空間の探求(共鳴する間隙;車輪と車軸;視覚的な空間と聴覚的な空間;脳の両半球における東洋と西洋の出会い;プラトンとエンジェリズム;隠れた効果)
2 映像関連のテクノロジーのグローバルな作用(グローバル・ロボティズム―充足;グローバル・ロボティズム―不満;エンジェルからロボットへ―ユークリッド的空間からアインシュタイン的空間へ)
3 合衆国とカナダ―共鳴する間隙としての境界(エピローグ―対抗環境としてのカナダ)
4 テトラッドの事例集―エンジェリズム(視覚的な空間)からロボティズム(聴覚的な空間)への変化の輪郭
著者等紹介
マクルーハン,マーシャル[マクルーハン,マーシャル][McLuhan,Marshall]
1911年、カナダのアルバータ州生まれ。英文学者、文明批評家。カナダのマニトバ大学で機械工学と文学を学んだのち、ケンブリッジ大学トリニティー・カレッジに留学。1946年、トロント大学の教授となる。1951年に広告文化を論じた『機械の花嫁』を刊行。62年には、活字文化によって引き起こされた人間と社会の変革について、独自の視点と著述形式で『グーテンベルクの銀河系』を発表、次いで64年に刊行した『メディア論』は世界的なベストセラーとなり、すでにメディア論の古典となっている。ほかにも、『文学の声』(1964‐65年)、『消失点をつきぬけて』(1968年)、『クリシェからアーキタイプへ』(1970年)などの優れた文芸批評、さらには現代の情報化の波のなかにあるビジネスの状況を論じた『今をつかめ』(1972年、B・ネヴィットとの共著)、メディアに関する長年の探究の総括ともいえる『メディアの法則』(息子エリックとの共著)など、多彩な作品で知られる。1980年、トロントの自宅で死去
パワーズ,ブルース・R.[パワーズ,ブルースR.][Powers,Bruce R.]
ナイアガラ大学の英語およびコミュニケイション研究の助教授
浅見克彦[アサミカツヒコ]
1957年、埼玉県生まれ。北海道大学教員、専攻は社会理論、社会思想史
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感想・レビュー
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