出版社内容情報
社会改革をめざす宗教運動か、個人の修養の重視か。「解放の神学」を志すカトリック教会の神父が、天理教と立正佼成会を中心に、日本の新宗教の社会福祉活動にみられるその倫理観や社会問題意識のありようを考察する異色の書き下ろし論考。
1 新宗教の社会倫理と福祉活動
(1)社会倫理と新宗教
(2)新宗教の世界観――生命主義
(3)新宗教の倫理――「生活倫理」
(4)日本の社会福祉史における宗教の役割
(5)新宗教の社会福祉活動
2 天理教の愛他主義――教祖像と教義を通して
(1)天理教の立教と独立までの歴史
(2)教祖中山みきの模範
(3)天理教の教義
(4)ひのきしんの歴史
3 愛他主義の実践――天理教の社会福祉活動
(1)天理教の福祉施設の概観
(2)天理教の社会福祉施設――事例
(3)福祉課の諸連盟
(4)ひのきしんスクール
(5)天理教の国際援助活動
4 庭野日敬と立正佼成会の愛他主義
(1)立正佼成会の初期――長沼妙佼と庭野日敬
(2)庭野日敬
(3)立正佼成会の教義
5 立正佼成会の福祉活動
(1)立正佼成会の社会福祉施設
(2)地域への奉仕――立正佼成会地方教会の福祉活動
(3)社会福祉講座
(4)明るい社会づくり運動
(5)青年部の活動
(6)国際援助活動
6 福祉活動者と社会倫理――インタビュー調査を通