内容説明
藤森建築探偵が、現代住宅の完成をみた「昭和」に焦点を当てて、そこで成された住宅の主要な改革を探偵の目と足で確認し、つぶさに報告し、建築家の果たした役割を明らかにしている。探偵の目は、洋々たる未来を「住宅」に見ているようだ。その証とは―。
目次
1 モダニズムの青春(生き続ける白い箱―土浦亀城と自邸;ライト使徒伝―遠藤新と加地邸;北の地のライト式―田上義也と坂邸・坂牛邸;日ル本高初の住宅作家―山本拙郎と和田邸;巨匠も若い頃は…―堀口捨己と小出邸・岡田邸;現実からの分離派―山田守と自邸;コルビュジエとの一本勝負―レーモンドと夏の家)
2 立ちつくす戦前(職業婦人の館―同潤会と女子アパート;数寄屋はいかに発見されたか―藤井厚二と扇葉荘;新興数寄屋の開粗吉田五十八と杵屋別邸;“縄文的なるもの”のそのまた原型―白井晟一と歓帰荘;アメリカ建築を生きる―松ノ井覚治と数江邸;戦時下の哀しき愉しみ―村野藤吾と自邸;満蒙に開いたカラカサの家―満蒙開拓青少年義勇軍と日輪舎)
3 戦後モダニズム(焼け跡のプレハブ住宅―前川国男とプレモス;3DK誕生記―計画学者とダイニング・キッチン;ステンレス流し台の生い立ち―公団とナス流し台;住まいの工業化とは―池辺陽とVAN石津邸;板張りのモダニズム―吉村順三と自邸;日本におけるミース的なもの―清家清と斎藤邸;コルビュジエの大いなる影の下で―吉阪隆正と浦邸)
4 血煙リポストモダン(コルゲート男の冒険―石山修武と開拓者の家;奇蹟のようなエイズのような―石井和紘とジヤイロ・ルーフ;鼎談 時代はゴミかプッツンか―建築史家と建築家)
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