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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がっちゃん
12
暴力的な表現とエキセントリックな人物がこれでもかと描かれた本作。まず10年近くかけてエンドロールまでこぎつけた作者に惜しみない拍手を送りたい。後半戦、聖が(肉体的にも精神的にも)みるみる力強くなり、協調よりも自我欲求の発露を求める程カタルシスを覚えました。 少年の成長の物語、存分に楽しませてもらいました。2011/09/22
ネーブル
9
あとひと波乱で完結するのかな、と思ってたら二転三転でびっくり。死ぬのが前提で『うまくいけば』美園を死なせないようにできると考えていた龍人とチカ。逆に聖は生きることが前提で『下手なことをすれば』美園が自死を選ぶと考えていた。その差があのシーンで高瀬のように涙を流すことに繋がるのだろうし、美園を掬うことにもなった。そう考えると色々深いなぁ。諦めかけてたけどここまでこれた、ってのは聖と読者(ひょっとしたら作者も)にリンクする感情で何か面白いな。2010/12/20
イコ
7
超傑作です。文学小説より文学している物語、私が何かの文学賞選考員だったら無理矢理受賞させている。性愛というテーマに真っ向から殴りあった物語で、コメディの要素も多いけど非常に重いです。4コマ漫画の特徴を生かして密に物語られるので一冊ごとに読み応えがあり、テーマとあいまって重量級の読書体験ができます。性的嗜好の少数者や夜の仕事についてスポットを当てたり、テーマの一つである芸術についても秀逸、キャラも立ちまくりで、完成度の高い物語です。人を選ぶのかも知れないけど、私はマンガ史に残ると思っていますし、大好きです。2018/11/07
cocoon
7
この本に出会ったきっかけは、文藝春秋の特集「14歳からの〈人生の教科書〉」でした。『風の谷のナウシカ』や『まんが道』、『失踪日記』と一緒に並んでいたこの本。中学生に読ませるのはちょっと・・・と思ってしまうけど、読み始めた時既に20代だった私は、もっと早く出会っていたかったと思います。最期を看取った・・という感じの読後感。2011/02/26
renren
7
とりあえず祝・完結。途中の中断時にはもうダメかと諦めていたので、物語の着地点を目の当たりにできたことはすごく感慨深い(コミックス派とはいえ10年も付き合ったんだもの)。(主人公顔と人格変わりすぎ、とかいう些細な点も含め)理解できない、肯定しにくい感情や行動は多々あれど、作者がこれを書きたかった、書かずにいられなかった衝動と動く感情を読者として共有できたことには意味があったと思う(作中的表現)。作品としての完成度は私には測れない。でも、完結後まとめてでなく、リアルタイムで追いかけられてよかった。2010/12/18
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