出版社内容情報
企業法研究会(2007年4月から2010年10月まで経済産業省において行われ、2011年からは一橋大学大学院国際企業戦略研究科において継続)における10年近い議論の蓄積うえに刊行。コーポレート・ガバナンス改革が、いかにして、企業価値向上ひいては経済活性化につながるかを理論的に示し、かつ、コーポレート・ガバナンス改革の各論点の提言を行うことを目的に刊行。
宍戸 善一[シシド ゼンイチ]
後藤 元[ゴトウゲン]
内容説明
コーポレート・ガバナンス改革こそが企業価値を向上させる。「企業法」を専門とする研究者・実務家等が執筆。
目次
インセンティブ・バーゲニング、企業法、立法政策
第1部 株主によるガバナンス(ポスト持合いにおける2つの課題―新たな長期株主とブロック株主;エンゲージメントの時代における機関投資家の役割―スチュワードシップとコンプライ・オア・エクスプレインを巡って;フェア・ディスクロージャー・ルールは何をもたらすか;大株主の情報開示―大量保有報告書の第三の目標の可能性;上場企業における定時株主総会運営の実態と見直しの方向性;日本企業のコーポレート・ガバナンスの今後のあり方―ファミリー企業からの示唆)
第2部 取締役・取締役会によるガバナンス(日本型取締役会の形成と課題;社外取締役・独立取締役はどのような役割を期待されているのか?―近時の企業統治改革の効果の検証に向けて;独立取締役の効果について―組織の経済学の理論からのコメント;役員に対するインセンティブ報酬への課税とコーポレート・ガバナンス―リストリクテッド・ストックを中心に;日本企業のリスクテイクと取締役の民事責任ルール)
第3部 労働法・倒産法・金融法とコーポレート・ガバナンス(合意による労働条件設定と就業規則法理―労働契約法9条の反対解釈をめぐる一考察;窮境企業に対する銀行の経営関与;金融グループのコーポレート・ガバナンス)
第4部 コーポレート・ガバナンス改革の理論(制度改革プロセスからみた企業法制改革;コーポレート・ガバナンスと政治過程;法制度の供給をめぐる政府間競争;海外M&A実務の日本的受容―ディスカウントTOBを題材に)
著者等紹介
宍戸善一[シシドゼンイチ]
一橋大学教授
後藤元[ゴトウゲン]
東京大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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