生化学

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  • サイズ A5判/ページ数 251p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784785330545
  • NDC分類 464
  • Cコード C3043

出版社内容情報

《内容》  生命を科学の分野から理解するためには,生体成分はどのような化合物から成り立ち,どのような役割をもつのか,生体物質はどのように変化していくのか,と一つずつ知識を積み重ねることが大切で,すでに多くの化学者・生化学者の研究成果がある.本書も1部,2部でその道順をたどるが,それだけでは生命は理解できない.たとえば子は親に似る,一度ハシカに罹れば二度と罹らない,牛肉を食べても牛ではなく人の体になる,こんな一見当たり前のことも生体情報システムの働きを知らないと理解できない.このシステムを支える情報分子の構造と機能も急テンポで解明されている。3部では,分子生物学といわれるこの分野に焦点をしぼった.  本書の目的は生化学のアウトラインを紹介することにあり,大学初年級の基礎化学知識で理解できる内容から話を進めた。生化学の進歩は著しく生化学書は出版と同時に老化を始める。本書は,最先端の紹介よりも評価の定まった基礎を中心にしたので,数年は通用するものと考えている。画期的な“新発見”がその後の研究で否定されることもあり,その紹介はテキストブックとして慎重にすべきだと考えたからである。生化学や分子生物学の最先端情報は雑誌やテレビなどで紹介されることも多いが,これを正しく理解し,場合によっては批判的に読み取れるようなバックグラウンドを身につけることは,現代社会に生きる人々の必須な教養であろう。本書によって生化学,分子生物学の基礎を理解し,さらに進んで興味をもっていただければ幸いである。    《目次》 I 生物体の構成要素 1 生物と非生物 1 2 生体を構成する物質:有機化合物  2・1 生体低分子 4  2・2 生体高分子 10 3 多糖  3・1 単糖 11  3・2 多糖 15 4 タンパク  4・1 標準アミノ酸 20  4・2 ペプチドとペプチド結合 22  4・3 アミノ酸側鎖の性質 24  4・4 タンパクの一次構造 27  4・5 タンパクの二次構造・三次構造 29  4・6 ドメイン 36  4・7 タンパクの四次構造 36  4・8 タンパクの役割 37 5 核酸:DNAとRNA  5・1 核酸の構成単位 39  5・2 ポリヌクレオチド 42  5・3 DNAの構造 44  5・4 RNAの構造 47 6 生命の原動力:自由エネルギー  6・1 化学平衡と自由エネルギー変化 51  6・2 自由エネルギーを使う生体プロセス 53  6・3 自由エネルギーの担い手:ATP 53  6・4 ATPの再生 54 7 細胞  7・1 細胞の内と外 57  7・2 浸透圧 57  7・3 原核細胞 59  7・4 真核細胞 60  7・5 生体膜 63  7・6 膜輸送 64  7・7 エンドサイトシスとエキソサイトシス 66 II 代謝 8 酵素  8・1 酵素の基質特異性 67  8・2 酵素反応速度 69  8・3 酵素反応の最適条件 73  8・4 酵素の可逆阻害 74  8・5 酵素阻害の意義 76  8・6 酵素の共有結合修飾 76  8・7 酵素の触媒メカニズム 77  8・8 酵素の分類 9 糖代謝  9・1 糖の消化と吸収 84  9・2 解糖 85  9・3 糖新生とグリコゲン合成 91  9・4 アルコール発酵 93 10 クエン酸サイクルと呼吸  10・1 ピルビン酸の酸化分解 95  10・2 クエン酸サイクル 99  10・3 呼吸と可逆阻害 100  10・4 グルコース分解によるATPの生産 102  10・5 オキサロ酢酸の補充 11 脂質代謝  11・1 乳化,消化と吸収 104  11・2 脂肪酸のβ酸化 105  11・3 糖代謝と脂肪酸代謝のATP生産効率 108  11・4 ケトン体 108  11・5 脂肪酸合成 111  11・6 中性脂肪とリン脂質の合成 112  11・7 スフィンゴ脂質 114  11・8 コレステロール合成 114 12 アミノ酸代謝  12・1 タンパク質の消化と吸収 118  12・2 脱アミノとアミノ転移 119  12・3 2-オキソ酸の代謝 122  12・4 アミノ酸の相互変換と必須アミノ酸 123  12・5 尿素サイクル 125 13 ペントースリン酸経路  13・1 NADHPの生成 127  13・2 糖リン酸の相互変換 128 14 光合成と窒素固定  14・1 光合成の明反応 131  14・2 暗反応:光合成における炭素の経路 134  14・3 植物体成分の合成 136  14・4 窒素固定 137 15 各種生体物質の合成  15・1 生理活性アミン 141  15・2 ヘム 142  15・3 ヌクレオチド 144 III 情報伝達 16 遺伝子の本体  16・1 遺伝子概念の変遷 153  16・2 DNAのパックキング 157  16・3 DNAの複製 159  16・4 DNAの修復 164  16・5 DNAの多様化 167 17 タンパク合成  17・1 遺伝情報の流れ 171  17・2 転写 172  17・3 翻訳 177  17・4 遺伝暗号 183  17・5 遺伝し発現の制御 187  17・6 タンパク質の化学合成 193 18 遺伝子工学  18・1 組み換えDNAとその技術 198  18・2 塩基配列決定法 203  18・3 組み換えDNAの応用 207 19 細胞と情報  19・1 細胞間の化学的伝達 211  19・2 ホルモン 219  19・3 神経 226 19・4 免疫 231

内容説明

本書は生化学のアウトラインを紹介。大学初年級の基礎化学知識で理解できる内容から話を進めた。最先端の紹介よりも評価の定まった基礎を中心にした。

目次

1 生物体の構成要素
2 代謝
3 情報伝達