出版社内容情報
21世紀は、量子力学の基本原理を利用した情報技術の世紀ともいえる。本書では、その基本原理がどのように活用されているかを具体的に見ていきながら、基礎科学としての量子力学と情報科学の関係を解説した。
量子情報の中核となるのは、量子測定理論である。そこで、量子力学の基本からはじめて、古典情報理論をお手本に量子測定理論を展開していくという構成とした。その後は、トピカルな話題であるエンタングルメントと弱値を取り上げ、最後に量子計算の概略を解説する。
量子情報に興味がある方へ向けた入門書として、じっくりと取り組んでいただきたい1冊である。
内容説明
基礎科学としての量子力学と情報科学の関係を解説。量子測定理論、量子エンタングルメント、弱値、量子計算の基礎、…。
目次
1 粒子と波動
2 量子力学の公理
3 混合状態
4 古典情報理論
5 熱力学のエントロピー
6 量子情報エントロピー
7 量子測定理論
8 量子測定理論の応用
9 量子エンタングルメント
10 弱値
11 量子計算の基礎(1)―量子チューリングマシンと量子ゲート
12 量子計算の基礎(2)―量子回路
13 ショアによる素因数分解のための量子アルゴリズム
付録 不等式の証明
著者等紹介
細谷曉夫[ホソヤアキオ]
1946年愛知県生まれ。現在、東京工業大学名誉教授。専門:素粒子物理、宇宙論、量子情報(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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