内容説明
今日、化学、生物学、電子工学など広い分野の基礎ともなっている量子論の筋道を正しく把握しておきたいと考えるのは、物理学の専門家でなくても当然であろう。そこで、あまり専門的でなく“お話し”だけの啓蒙書でもない量子論の手ごろな自習書の必要性はますます高くなっていると思われる。本書は初版が出て以来多数の読者に親しまれて来たが、今回、旧版のくわしすぎると思われる箇所を簡単化し、若干新しいことも加えて現代化をはかったものである。
目次
量子力学の誕生
シュレーディンガーの波動方程式
定常状態の波動関数
固有値と期待値
原子・分子と固体
電子と光
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なるう
1
通読完了(式を全て手を動かして追ってはいない)。学部2年で始めて読んだときに比べ、スラスラ読めた。量子力学の初歩の初歩から、相対論的量子力学や素粒子論の触りまで扱われている。量子力学に出てくる数式を追っていると全体像を見失いがちなので、こうした本を適宜読み返しながら勉強していくと良さそう。2024/03/30
murumy
1
量子力学は初歩を学ぶのすら非常に困難であるが、この本は非常に説明が多く最初の一冊としてもなかなか良いと思われる。初期の学習者にとっては何よりも概観が何となくでもわかることが重要であると思われる。この本は初めの一歩としてその期待に応えてくれる。兎にも角にも難解なものにぶち当たるには一冊そこそこの本を読み通すことが重要だと思う。そうすれば次に読む本でさらなる理解を得られると実感的にも言える2014/11/26
kai
0
量子論をはじめてまともに勉強したのでうおーっとなった.(6章は息も絶え絶えで文字をなぞっただけだったが...)はじめの一歩がつらくて何度も量子論の勉強をやめていたので,読み物と本格的な教科書の中間としてこの本がとても役にたった.詳しく説明されなかった事項もたくさんあるので (おかげで読みきれたわけだが) おいおい理解を深めていきたい.何かこの後に読むのによい本があったら教えてください.2014/09/26
あざらしあとむ
0
量子論にふれるのにはいい本であるが、量子論を理解するのには物足りない感じがする。裳華房のテキストはなんだか読みづらい。
さわら
0
天下り的な所がちらほらあるので、がっつり読もうとしている人には向かないと思う。自分は全体的にあまり理論自体を理解している実感がわかなかった。堅い本ではないので軽い気持ちで読めば悪くないと思う。2012/10/09