内容説明
個人や企業の行動を分析し、社会をモデル化する一般的な枠組みを与えるゲーム理論は、統計学やプログラミング、最適化の数学と同様に、あらゆる分野に必要とされる理論である。そこで本書は、初めてゲーム理論を学ぶ方でも数式で理解できるように、わかりやすい言葉で、なるべく省略することなく丁寧に解説することで、読者が一歩ずつ学んでいけるように執筆したものである。
目次
0 ゲーム理論の鍵となる概念と本書の構成
1 戦略形ゲーム
2 戦略形ゲームの応用例
3 混合戦略
4 展開形ゲーム
5 展開形ゲームの応用例
6 展開形ゲームにおける不確実性と混合戦略
7 不完備情報の戦略形ゲーム
8 不完備情報の展開形ゲーム
9 協力ゲーム
著者等紹介
渡辺隆裕[ワタナベタカヒロ]
東京都立大学経済経営学部教授。博士(工学)。1964年北海道生まれ。1987年東京工業大学工学部経営工学科卒業。1989年東京工業大学理工学研究科経営工学専攻修士課程修了。1989年東京工業大学工学部社会工学科助手。1998年岩手県立大学総合政策学部総合政策学科助教授。2002年東京都立大学経済学部経済学科助教授。2005年首都大学東京都市教養学部経営学系教授。2020年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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odmy
0
入門書に比べ数式をきちんと使って説明してくれるので勉強にはなる。ただ、この本が、というよりゲーム理論がそもそもそういうものなのだと思うけれど、後半に行くほど計算量がえげつないことになり、「現実の人間がこんな複雑な推論できるわけないじゃん」とモチベーションが急速に消失していった。AIに相談したら、ゲーム理論はそういうものなので、文句があるなら行動ゲーム理論や進化ゲーム理論を勉強しなさいと諭された。そうします。とても堅実な教科書だとは思うけど、無味乾燥な計算ばかりで理論の含意を教えてくれないのできつかった。2025/03/09
Taka
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めっちゃ読みやすくてわかりやすく書かれてて初学者には超ありがたい本。ただし自分がアホなので実践レベルにまで吸収できたかと言われるとアヤシイ。人工知能系の本なら割と最先端の難しいのもサクッと理解できるのに、専門外になるとこんなにも難しく感じるものなのかとちょっとショック。日々勉強しよう。2023/08/31