出版社内容情報
《内容》 高齢者のCOPDを中心に在宅ケアの考え方、進め方をEBMに基づいて解説。在宅酸素療法や在宅人工呼吸療法などハイテク医療の問題点を洗い出し、その解決法を示唆。 《目次》 第1章 高齢者の医療1.「老い」ということ2.高齢呼吸器病学とは何か3.高齢者の医療はどうあるべきか4.疾患の特徴5.慢性疾患による障害の発生6.高齢者の在宅呼吸ケア7.21世紀における高齢者医療8.呼吸器障害者の社会的扶助第2章 在宅医療1.考え方2.高齢人口の増加3.健康・福祉サービス4.保健・医療・福祉5.在宅医療の基本的な考え方6.介護保険を前提とした在宅医療7.快適な住環境の条件8.病院医療から在宅医療へ9.在宅医療の利点10.在宅介護の対象となる病態11.ハイテク医療機器を利用した在宅医療12.ハイテク医療機器における在宅サービスの問題点13.地域医療に根ざした在宅ケア第3章 高齢者のリハビリテーションの基本的問題1.高齢者における疾病と障害の発生2.高齢者のリハビリテーション3.包括的リハビリテーション4.リハビリテーションの阻害因子5.チーム医療におけるコンセンサス6.保険診療における高齢者のリハビリテーション第4章 包括的呼吸リハビリテーション―病院から在宅まで―1.呼吸リハビリテーションの歴史2.呼吸リハビリテーションの将来の展望3.在宅呼吸ケア4.包括的呼吸リハビリテーションに至るまで5.包括的呼吸リハビリテーションの考え方6.基本的な考え方と目的7.包括的呼吸リハビリテーション・プログラム8.呼吸リハビリテーションの実施の要件9.呼吸リハビリテーションの成果10.禁煙教育の問題点11.運動療法の意義12.高齢者に対する包括的呼吸リハビリテーションの患者選択の基準13.包括的呼吸リハビリテーションのチーム構成14.包括的呼吸リハビリテーションにおけるコーディネーター15.包括的呼吸リハビリテーションの実施場所16.地域医療における包括的呼吸リハビリテーション17.包括的呼吸リハビリテーションの長期フォローアップの成績18.包括的呼吸リハビリテーションにおける将来の課題第5章 高齢者の慢性閉塞性肺疾患1.COPDの疫学2.COPDと気管支喘息の重複病態3.COPDと睡眠障害の合併4.自然歴5.COPDの在宅ケアにおける問題点6.重症度によるCOPDの治療の方針7.薬物療法の問題点8.COPDにおける運動療法第6章 高齢者の在宅酸素療法1.在宅酸素療法の確立2.長期酸素療法の効果3.在宅酸素療法に関する情報4.在宅呼吸ケアからみた在宅酸素療法5.在宅酸素療法の臨床成績6.在宅酸素療法で用いられる器具7.処方の決定8.導入の手順9.導入時の指導10.フォローアップの体制11.患者・家族指導のポイント12.保険診療の基準13.在宅酸素療法で誤解をおこしやすい点14.在宅酸素療法にともなう医療事故15.在宅酸素療法の課題第7章 高齢者の在宅人工呼吸療法1.歴史的経過2.在宅人工呼吸療法の分類3.在宅人工呼吸療法のゴール4.在宅人工呼吸療法における問題の解決5.近年の進歩6.急性呼吸不全における呼吸不全の生理学的問題7.COPDの急性増悪における人工呼吸器の装着8.COPD急性増悪におけるNPPV9.長期人工呼吸器に関する生理学的問題10.適応症例の選択11.在宅人工呼吸療法の実施方法の大別12.実施機器の種類13.人工呼吸器に完全に依存している場合の病院から自宅へ移る条件14.在宅人工呼吸による臨床的効果15.NIPPVのコンプライアンス16.NIPPVの使用患者における入院17.生存率18.長期NIPPVの導入基準19.在宅人工呼吸療法とリハビリテーション20.慢性呼吸不全に対するNPPV―米国学派の総括21.在宅人工呼吸療法における医療保険第8章 高齢者の在宅呼吸ケアのまとめと課題1.慢性呼吸器疾患の長期ケアの問題点2.高齢者呼吸器病学の構築3.高齢者のCOPDの急性期,安定期の治療をめぐる問題点4.ターミナル・ケアの問題5.医療情報の共有化6.地域における医療連携7.医療事故の防止8.これからの高齢者医療
内容説明
本書は在宅呼吸ケアの実際的なマニュアルというよりも、コンセプトをどのように構築するかに重きを置いたものである。またその深意は、在宅呼吸ケアと介護を中心とする他の在宅医療とのアイデンティティを明確にしたいということにある。
目次
1 高齢者の医療
2 在宅医療
3 高齢者のリハビリテーションの基本的問題
4 包括的呼吸リハビリテーション―病院から在宅まで
5 高齢者の慢性閉塞性肺疾患
6 高齢者の在宅酸素療法
7 高齢者の在宅人工呼吸療法
8 高齢者の在宅呼吸ケアのまとめと課題
著者等紹介
木田厚瑞[キダコウズイ]
東京老人医療センター呼吸器科部長。1945年石川県に生まれる。1970年金沢大学医学部卒業。1975年金沢大学大学院医学研究科修了、医学博士。東京都老人医療センター呼吸器科勤務。1977年カナダ・マニトバ大学留学。1994年現職、日本呼吸器学会員(熊谷賞)を受賞。1997年環境庁長官表彰
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