出版社内容情報
《内容》 解剖学・組織学・生理学の最新の知識を臓器別全10巻に編集。各臓器の専門家による本格的解剖生理学書です。全頁カラーイラストで分かりやすく図解。構造と機能を分担して執筆。記述に無駄がありません。医学生のみならず生涯学習の伴侶として、自信を持ってお薦めします。 《目次》 ●循環器系の概観 循環器系は血液を運ぶ回路で、1分間で全血液が一巡する●心臓 心臓は第2~5肋間の高さで、縦隔の大半を占める 心臓は袋状の心膜に覆われ、その中を滑らかに動く X線写真で心臓・大血管の輪郭は6つのカーブを描く 洞房結節に生じたインパルスは刺激伝導系を通って心室に伝えられる 心臓活動の5つのステージ●心筋の興奮と収縮 心筋細胞が特有の接着構造でつながり、心筋線維をつくる 心筋の活動電位とイオンチャネル Ca2+が心筋収縮の抑制機構をはずす●全身の動静脈 大動脈は体循環の本幹 冠状動脈は心臓を栄養する機能的終動脈 外頚動脈は頭蓋の外を、内頚動脈は椎骨動脈とともに頭蓋内を養う 脳の静脈は硬膜静脈洞に集められ、内頚静脈に注ぐ 上腕動脈の枝と橈骨動脈・尺骨動脈 橈側皮静脈は腋窩静脈に、尺側皮静脈は上腕静脈に注ぐ 胸大動脈の枝は胸壁と気管支・食道に分布する 胸腹壁の静脈は奇静脈に集められ、上大静脈に注ぐ 腹大動脈の枝は消化器と泌尿生殖器に分布する 消化管、胆・膵・脾の血液は門脈に集められ、肝臓に入る 内腸骨動脈の枝は骨盤内臓・骨盤壁・殿筋に分布する●毛細血管・リンパ系 毛細血管は血液と組織との物質交換の現場である 毛細血管網は各器官の機能に応じて様々に形を変える 毛細血管から漏出した蛋白質は、組織間液とともにリンパ管に回収される リンパ液は血流に戻る前にリンパ節で濾過される●循環動態の調節 細動脈が末梢血管抵抗を、静脈系が心臓への還流量を決める 血圧の調節機構;血管の収縮・弛緩のみならず、循環血液量が大切 交感神経が血圧を維持し、副交感神経が拮抗する 血管平滑筋収縮の分子メカニズム 局所循環●心臓・大血管の発生 心内膜筒はS字状に弯曲し、将来の心室と心房が形づくられる 心内膜床を軸として中隔と房室弁が形成され、心臓を4つの部屋に分ける らせん状のドテが大動脈路と肺動脈路を分ける 出生時、胎児循環に激変が起こる
目次
循環器系の概観
心臓
心筋の興奮と収縮
全身の動静脈
毛細血管・リンパ系
循環動態の調節
循環器系の疾患
心臓・大血管の発生