内容説明
この地球上に生きて存在していることの意味、自然環境と社会環境の只中に内在していることの意味、あるいは、人と自然が互いに存在を認め合う関係が指し示す意味、歴史知のオントロギーを問う。
目次
先史社会を現代人はどう見たか―トインビー・ヤスパース・フレイザー
先史文化を現代人はどう見たか―デュルケム・マリノフスキー・ラドクリフ=ブラウン
リグ・ヴェーダの歴史知的討究―プレ・インダスの提唱
身体内共生儀礼としての食人習俗
カラル遺跡(ペルー)十字形像の先史性
シンボルによる価値転倒―十字形像を事例に
キリスト教神話のドラマトゥルギー―グノーシス的解釈とフェティシズム的解釈
“父が子を生む(マタイ福音書)”表現の歴史知的考察
ゲシュレヒターポリス(氏族遺制都市)とアヴンクラート(母方オジ権)
汎神論と物神論―ブルーノ・スピノザ・フォイエルバッハ
感性文化と美の文化―バウムガルテン・ヘーゲル・フレイザー
未然形の純粋経験と連用形の歴史知―西田幾多郎小論
先史と文明を仲介する前方後円墳の儀礼文化
母系制と姫彦制の関係―高群逸枝『母系制の研究』を鑑みて
安藤昌益の自然観と社会観―災害と飢饉の江戸中後期を現在として生きつつ
陶淵明の「心在」は「死してなお自然とともにある」を意味する
思想としての二・二六昭和維新―三島由紀夫『憂国』をまじえて
著者等紹介
石塚正英[イシズカマサヒデ]
1949年、新潟県上越市(旧高田市)に生まれる。立正大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程満期退学、同研究科哲学専攻論文博士(文学)。1982年~、立正大学、専修大学、明治大学、中央大学、東京電機大学(専任)歴任。2020年以降、東京電機大学名誉教授。2008年~、NPO法人頸城野郷土資料室(新潟県知事認証)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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