内容説明
ヘーゲルをめぐる批評の歴史は、思想界、読書界に多くの話題を提供してきました。近年では、フランスのポスト・モダンの思潮が、ヘーゲル哲学を、「小さな物語」をないがしろにして、それを回収する「大きな物語」と批判したことは、記憶に新しいところです。さまざまな批評は、とりもなおさずヘーゲル哲学の豊かな話題性を示しています。ヘーゲル哲学は、およそみずから何かを考えようとする人々にとって、ポジティブであれネガティブであれ思想的対話の相手となってきました。読者のみなさんも、この相手から豊かな思索の糧を手にすることができるでしょう。
目次
第1章 青年期―思想の革命と新たな世界の予感
第2章 ひとりの哲学者としてたつ―変転する時代のなかで
第3章 過去への憧憬、未来への願望。否、現在に立つ―ヘーゲル社会哲学の成立
第4章 『精神現象学』―意識は世界をくまなく遍歴し、経験する
第5章 哲学者として羽ばたく―ニュルンベルク時代、ハイデルベルク時代
第6章 西南ドイツ立憲運動、そしてヘーゲルの法哲学講義
第7章 ベルリン時代―多産な講義活動、学派の形成
第8章 ヘーゲル哲学、その後そして現代
著者等紹介
滝口清榮[タキグチキヨエイ]
1952年栃木県生まれ。1975年東北大学文学部哲学科卒業。1984年法政大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。2007年文学博士(東北大学、「へーゲル『法(権利)の哲学』形成と展開」による)。現在、法政大学、専修大学、駒澤大学などで教鞭をとる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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