内容説明
二〇世紀末から市場経済が資本主義の枠を次第に壊し、資本主義を崩しはじめた。そして二一世紀の現代は、世界史の流れのなかでどのような位置にあるのか。第一部で、市場経済・資本主義・市民社会をめぐる『資本論』の挑戦を再考察する。第二部で、フリードマン、ハイエク、ポラニー、ジャック・アタリ、ハーヴェイ等に対する理論的批判も加えながら、現代資本主義の金融経済化を解明し、二一世紀の現代世界のゆくえを読む。
目次
第1部 市場経済と『資本論』(市場経済を理解するための基礎知識;市場経済を捉える論理―価値形態論;貨幣の役割;資本とは何か;資本の生産過程と価値の実体規定;資本主義の物神性)
第2部 市場経済と現代(市場経済は善玉か悪玉か;資本主義対社会主義;現代資本主義の金融経済化とグローバリゼーション;脱資本主義の二つの局面―福祉国家と新自由主義;新しい社会への展望)
著者等紹介
永谷清[ナガタニキヨシ]
信州大学名誉教授。東京大学大学院社会科学研究科修士・博士課程単位取得。立正大学経済学部教授、筑波大学社会科学系助教授、信州大学経済学部教授を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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