内容説明
本書は、京都の市民大学院と阪神・淡路大震災の被災地神戸、そして東日本大震災の復興を支援してきた遠野・住田の「学びあい育ちあう」交流のなかから生まれた。この交流の背景には、京都や神戸、遠野・住田が、過去、さまざまな天災や人災などの苦難のなか、生きる道を探し求め、生き延びる力(レジリエンス)を育んできた歴史がある。本書は、三都のレジリエンスの経験と知恵に学びつつ、「人間復興」と「自立自営の開拓者精神」による「ふるさと創生」を展望することを目的としている。(序章より)
目次
1部 ふるさとの喪失と創生(京都、神戸、遠野・住田の新・三都物語;学習、協調、自治による「個人の尊重、生命、自由、幸福追求権」の展望)
2部 なぜ、いま、京都、神戸、遠野・住田なのか(なぜ、いま、京都、神戸、遠野・住田なのか―日本国土開発における三つのモデル;京都篇 京都―経済観光の都市経営から文化観光の地域自治経営へ;京都篇 京都のまちづくり・観光の伝統と文化資本を生かした地域創生へ―経済発展に合わせた発地型観光からコミュニティの自治と学び合いに寄り添う着地型観光の展開へ;神戸篇 神戸都市経営と「創造的復興」の検証―都市経営から地域自治経営へ;神戸篇 人間の誇りを基礎に生まれた神戸教育文化協同組合;遠野・住田篇 人間尊重における学びあい育ちあいの思想―源流の集落を生きる暮らしの和・作法;遠野・住田篇 今を生きる『遠野物語』と「ふるさと創生大学」の展望;遠野・住田篇 遠野から考える内発的発展)
3部 ふるさと創生の展望(「ふるさと創生」の展望)
座談会「京都、遠野・住田、神戸の三都物語」
著者等紹介
池上惇[イケガミジュン]
1933年大阪市生まれ。京都大学名誉教授。現在、国際文化政策研究教育学会名誉会長
池田清[イケダキヨシ]
1947年大阪市生まれ。京都大学大学院経済研究科博士課程修了、経済学博士(京都大学)民間企業、役所勤務を経て北九州市立大学法学部教授、下関市立大学経済学部教授、神戸松蔭女子学院大学教授を歴任。現在、国際文化政策研究教育学会理事
金井萬造[カナイマンゾウ]
1943年大阪市生まれ。京都大学工学研究科土木工学専攻修士課程修了。現在、立命館大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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