内容説明
軍靴の足音が高くこだましはじめた昭和の初期。兵器を撫で回している男どもがいる一方で、静かにモノをながめ、家族を愛し、人にも自分にも苦しみを与えない生活を善しとして生きる一群の男たちがいました。日本民芸運動の推進者たちです。その中心にいたのが柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司という三人です。日本民芸運動は、アジア・太平洋戦争を挟んだ約50年間、多くの日本人をまきこんだ大ムーブメントになりました。何ゆえに三人の民芸運動が昭和の男たちを魅惑したのか。美が見える経済人、美が見える科学者、美が見える政治家、美が見えるサラリーマン。三本の大樹が吹かせる爽やかな風を受け止めて下さい。
目次
1 民芸の原野
2 創造の楽しみ
3 天が与えた心
4 自分の井戸を掘れ
5 核心は健やかな生活
6 歩き続けること
7 利他的にせめて協同的に
8 民芸なくらし
著者等紹介
丸山茂樹[マルヤマシゲキ]
1948年香川県東かがわ市に生まれる。1971年(株)ラジオ関西入社。1995年早期生ワイド番組のプロデューサーとして阪神淡路大震災に遭遇。即時に緊急災害放送を立ち上げ、以後10年間、被災地と向き合った放送活動に従事する。在職中、民間放送連盟番組コンクールなどで受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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