内容説明
本書は、明治学院大学事件の概要を説明し、教科書の使用について大学側の主張と教授側の主張をそれぞれ紹介したうえで、裁判所の判断に基づいて事件の要点を整理したものである。本書によって、授業を盗聴したり教科書を検閲したりして、教員を調査し排除していたキリスト教学校の「犯罪」が告発される。
目次
序章 「明治学院大学事件」の概要(授業盗聴から教員解雇までの経緯;労働審判委員会の調停 ほか)
第1章 教科書が不適切なので解雇する―大学側の主張(キリスト教大学への誹謗中傷―『教養部しのろ教授の大学入門』;倫理学とは関係のない教科書―『教養部しのろ准教授の恋』 ほか)
第2章 教科書検閲は自由の侵害である―教授側の主張(新感覚の大学入門―紀川しのろ『教養部しのろ教授の大学入門』;教養科目の教科書―紀川しのろ『教養部しのろ准教授の恋』 ほか)
第3章 教科書も授業も不適切ではない―裁判所の判断(事件の概要;被告(大学)の主張 ほか)
終章 「明治学院大学事件」の裁判記録(労働審判委員会の調停結果;東京地方裁判所の判決主文 ほか)
著者等紹介
寄川条路[ヨリカワジョウジ]
1961年生。早稲田大学文学部卒業、ボーフム大学大学院修了、哲学博士。愛知大学教授、明治学院大学教授などを歴任。専門は思想文化論。日本倫理学会和辻賞、日本随筆家協会賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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