内容説明
民話採集が呼び戻した軍国少年のまがまがしき記憶―。著者は花岡事件取材から中国人・朝鮮人強制連行の現場取材を今なお続ける。小林多喜二の母や満蒙開拓時代のいわさきちひろを語る銃後の人びとへの聞き書き、農民文学・食文化の深みを伝える講演録、そして赤坂憲雄、熊谷達也との対談も収録。
目次
コウのただ一つの後悔
能代飛行場へ出撃―明らかになった新事実
破綻への曳航 松下造船能代工場
講演録1 知られざる東北の技
講演録2 青猪忌真壁仁を語る
対談録1 わが「聞き書き」四〇年(赤坂憲雄)
多喜二の母小林セキの思い出
正月が消える
にかほのカナカブ
講演録3 「能代市」の地名を守る―「白神市」の波紋〔ほか〕
著者等紹介
野添憲治[ノゾエケンジ]
1935年、秋田県藤琴村(現・藤里町)に生まれる。新制中学を卒業後、山林や土方の出稼ぎ、国有林の作業員を経て秋田総合職職業訓練所を修了。木材業界紙記者、秋田放送ラジオキャスター、秋田経済法科大学講師(非常勤)などを経て著述業。1995年、『塩っぱい河をわたる』(福音館書店)が第四二回産経児童出版文化賞を受賞。2010年、『企業の戦争責任』『遺骨は叫ぶ』(社会評論社)が平和・協同ジャーナリスト基金(PCJF)の第一六回奨励賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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