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周縁のマルクス―ナショナリズム、エスニシティおよび非西洋社会について

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  • サイズ A5判/ページ数 430p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784784514953
  • NDC分類 331.6
  • Cコード C0030

内容説明

マルクスは、資本主義のグローバル化が生み出してきた植民地主義やエスニック・マイノリティの問題についてどのように考えたのか。本書は、すでに刊行されている著作や手紙のみならず、未刊行の抜粋ノートも含め、膨大な文献を渉猟し、この問いに答えようとする。そこから見えてくるのは、西洋中心主義的な近代主義者マルクスではなく、非西洋社会の共同体を高く評価した、近代の批判者としてのマルクスにほかならない。思想的転換を遂げた、晩期マルクスの未完のプロジェクトが遂にその姿を現す。

目次

第1章 一八五〇年代における植民地との出会い―インド、インドネシアおよび中国に対するヨーロッパの衝撃
第2章 ロシアとポーランド―民族解放と革命の関係
第3章 人種、階級、奴隷制―第二次アメリカ革命としての南北戦争
第4章 アイルランド―ナショナリズム、階級および労働運動
第5章 『要綱』から『資本論』へ―複線的テーマ
第6章 非西洋社会および前資本主義社会に関する晩期の諸著作
補遺 一九二〇年代から今日までの『マルクス=エンゲルス全集』(MEGA)の遍歴

著者等紹介

アンダーソン,ケヴィン・B.[アンダーソン,ケヴィンB.] [Anderson,Kevin B.]
カリフォルニア大学教授。専門は社会学、政治学、フェミニズム研究。関心領域は、マルクスやヘーゲルを中心に、フランクフルト学派、フーコー、オリエンタリズム論争など多岐にわたり、『マルクス=エンゲルス全集(MEGA)』の編集にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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田中峰和

1
周縁とは搾取や階級、労働運動を中心とする伝統的マルクス研究では軽視されたテーマ。本書は新聞への寄稿論文、手紙や研究ノートに残した非西洋社会・人種・ナショナリズムなどに関するマルクスの理論的な分析を浮き彫りにする。彼は1851年からトリビューン紙の欧州主筆通信員をつとめ、その人生で最も高い報酬を得ていた。そこでは50年代のヨーロッパ先進国によるインド・アルジェリア・インドネシア・中国など周縁への植民地政策を記述。英国がアジアを破壊することで真の社会革命を可能にするという見解を述べ、その後、批判を受けている。2015/07/25

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