内容説明
成田の農民たちは、空港側の主張する公共性論のマヤカシを徹底的に暴き出した。そして農業のもつ本来的な公共性を復権させる闘いを続けている。それは「農業を大切にしない」日本社会の転換への道をひらく。
目次
序章 三里塚農民・市東孝雄 天神峰の土と生きる(青天の霹靂;開拓から三代百年 ほか)
第1章 成田空港の「公共性」と農地・農業―成田空港とはいかなる存在か(空港会社による農地収奪の“論理”;農地取り上げ・収奪の原点―内陸空港建設の強行 ほか)
第2章 資本主義と公共性―新自由主義が投げ捨てた公共性は農民・労働者が担う(資本主義批判の根拠―宇野先生の実体論;実体を担う労働者・労働運動との関わり―理論の確証 ほか)
第3章 これでいいのか!日本の農地・農業―農業を終焉に追い込む営利企業の農地取得、TPP(失われた農の公共性を求めて;新自由主義と農業)
第4章 成田空港の農業破壊と闘う三里塚の農民―いま、あらためて照らし出される農業の意義 公共性(成田空港反対運動の歴史;市東さんに対する裁判を使った前例のない最大規模の農地取り上げ ほか)
著者等紹介
鎌倉孝夫[カマクラタカオ]
1934年生まれ。埼玉大学文理学部卒業。1961年、東京大学大学院経済学研究科博士課程を修了。経済学博士。2006年まで埼玉大学教授、東日本国際大学学長などを歴任。埼玉大学・東日本国際大学名誉教授
石原健二[イシハラケンジ]
1939年生まれ。埼玉大学文理学部卒業。全国農業協同組合中央会で、農政課長、営農部長、中央協同組合学園部長を歴任。1996年、農学博士(東京大学)。1999年、社団法人国際農林協力会常務理事。2002年~2007年、立教大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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