目次
第1部 潜在的核保有と戦後国家―生ける廃墟としての福島原発‐原爆からの系譜(原発との奇妙な出会い―一九五七年広島;原子力発電のテイクオフと軍事との新連結 ほか)
第2部 立体構造としての「日米同盟」(政権交代と日米安保構造の浮上―アメリカ・ヤマト・沖縄の三項関係として;政権交代が「維新」だったら、次は「条約改正」に進むべし ほか)
第3部 政権交代とは何であったか(壊れた国家制度の相続―政権交代と民主党政権の過渡的性格;安倍政権の自壊と戦後国家にとってのその意味)
第4部 対談・戦後国家と原発批判の論理をめぐって―武藤一羊・天野恵一(野田政権登場と民主党の位置;戦後国家の三原理というキーワード ほか)
感想・レビュー
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Mealla0v0
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日本の原発が――あるいは、原発そのものが核兵器とは切っても切れない関係にあることを指摘している。NPT体制とは、①核軍縮、②平和利用=原発の発展を是とするが、IAEAは②が護られているかを厳しく審査・管理する事実を以て、原発ははじめから潜在的核兵器製造能力のためにあると指摘する。原発は国家にとっての安全保障政策と連動しているとし、防衛庁の報告書「日本の安全保障1968年」の存在を指摘。後半は時評的な政治評論。苛烈なまでに論難し、脱安保と脱原発をセットで実現せよ、と言う。2017/06/21