内容説明
ハリウッド映画では、もっぱら裸で槍一本しか持たない野蛮人として描かれ続けてきたアフリカ人が、実は大量の火砲を操って、ヨーロッパ人の侵略と戦っていた。アフリカ人自身が築いた大帝国がいくつもあった。
目次
序章 既成概念を覆すアフリカ諸帝国の興亡史
第1章 アフリカ諸国を破壊し尽くしたコマンド戦略
第2章 さかさまの近代史
第3章 火砲の近代史
第4章 「鬼畜アフリカ」宣伝戦
第5章 産業革命の黒い影
第6章 南アフリカ一〇〇年戦争
第7章 アフリカ縦断・横断・斜断の分割競争史
著者等紹介
木村愛二[キムラアイジ]
1937年生れ。1955年、防衛大学校(3期生)中退。1961年、東京大学文学部英文科卒。日本テレビ調査部を経て、自由業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蛇の婿
6
2巻目読了。植民地化、奴隷貿易などなど、1巻目に比べると少しは私にとっても知識のあるアフリカ史に関する考察です。ズールー王国やその帝王シャカ、コイ、サン、ホッテントットなどの歴史がどの程度歪められてきたかがよくわかります。その徹底ぶりと来たらシュヴァイツァーですら例外ではありません。しかし、言われてみれば確かにそうだと納得できる内容であり、アフリカ史に関する視点が変わるのが実感されて実に興味深い。筆者は歴史学者ではないそうですが、一読の価値はあるかと。楽しく読了。いや、酷い歴史だから楽しくはないか。2022/06/06