内容説明
更新直後に殺害・ツイート直後に事故死。リアルタイム闘病記録・自殺実況中継・ファン巡礼慰霊碑サイト。それは遺書なのか、あるいはダイイングメッセージなのか!?漂い続けるネット墓標を徹底調査!!
目次
第1章 突然停止したサイト―本人が自分の死を予測していない、少なくとも予兆を表に出していないサイト
第2章 死の予兆が隠れたサイト―本人は死因に気づいていない、または表に出す気がないが、予兆が見えているサイト
第3章 闘病を綴ったサイト―病気の日々を長期間書き連ねているサイト、死と向き合って生きてきたサイト
第4章 辞世を残したサイト―本人による辞世の挨拶が残されたサイト。ただし、自殺したものは除く
第5章 自ら死に向かったサイト―自殺願望を綴って実行したサイト、自死をほのめかして消息を絶ったサイト
第6章 引き継がれたサイト 追憶のサイト―残された人々が長年引き継いで管理しているもの、追悼のために構築したもの
著者等紹介
古田雄介[フルタユウスケ]
1977年名古屋市生まれ。マンションの施工現場監督と葬儀業スタッフを経て、2002年から雑誌記者として活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん
36
閲覧しているブログが故人のものと分かると、何となく後ろめたく閲覧をするか迷う事が有ります。ある日突然更新の止まったサイト、闘病を綴ったサイト、自死を仄めかしたサイト、引き継がれたサイトなど、故人のサイトと言えども種類は沢山です。2016/03/04
澤水月
32
読み手の状態によって読後感大きく違いそう。急死し愛読者に惜しまれる例に甘美な誘惑…自分はブログ以外殆どのSNS痕跡残してるが消えずテキストと記憶残したい願望が凄く強いのだと思う、拡散漂いたい…が自動スパムやサービス消滅問題。順番に読めば読後感いい。敢えて自死記録系キツイの最後に回し寝込む自傷、大嫌いな二階堂奥歯にだけ難儀。リアル墓標や建物と同じ…水面下運営、遺族などが手入れなくば理想通りには…池田貴族、飯島愛のような入念メンテ例あるも無限ではない…今後を深く考えさせる良書。珍書狂ハマザキカク氏編集さすが2016/01/26
かおりんご
30
たまたま本を借りに図書館に行ったときに、お隣の人がこの本を返却していて、タイトルに惹かれて借りました。結論から書くと、夢見が非常に悪かったです。タイトル通り、故人のホームページやらツイッターやらを、不慮の事故死や病死の結果残されたもの、死の予兆があったもの、闘病の記録、自死までの過程を綴ったもの、残された遺族や仲間のページに分けて紹介されています。これを読んでいると、死は何も遠い未来の話ではなく、数秒後にやってくるかもしれないものだと感じさせられます。私の死後、ここの記録はどうなるのだ2019/05/23
cape
24
インターネット上に残された故人の記録、死の形跡を読みとく。死と向き合う人、生と向き合う人、突然前途を断たれた人、自ら断った人。ときに残された人の想いも滲む。それは人生のほんの一部の断片で、その人の人生は読み解けないが、面識のない人々の人生の最大の瞬間を垣間見れる。インターネットのない時代には考えられないことだったことを思うと、なんとも不思議だ。死は突然に向き合わなければならない、あるいは唐突に訪れる。そのとき人はどうなるのか。死生観、社会のありよう、インターネットのあり方などを考えさせられる一冊だった。2016/05/03
くさてる
24
ネットに残る、いまはこの世にいない人々が残していった個人サイトやTwitterアカウントなどについての本。そういうと、興味本位だったり猟奇的な内容かと思われるかもしれないけれど、読後、わたしが感じたのはシンプルに「ひとは死ぬなあ」という思いだったります。どんなに頑張っても、あるいは、どんなに死を意識していなくても、人は死ぬ。死ぬ時にはしんでしまう。それでもなにかを残したいと思うし、残ってしまう何かがある。好き嫌いは分かれる本だと思いますが、わたしは読んで良かったです。2016/01/30