世界の首都移転―遷都で読み解く国家戦略

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  • サイズ B6判/ページ数 343p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784784509850
  • NDC分類 601
  • Cコード C0030

内容説明

わざわざ一国の首都が引っ越したのにはよっぽどの理由があったのだろう。ブラジリアやキャンベラなどヘビー級からミャンマー・ネピドー、パラオ・マルキョクなどライト級まで、古今東西の遷都の謎に迫る。

目次

第1章 首都は何のためにつくられるのか
第2章 なぜ首都が遷ったのか―首都移転に込められた国家戦略
第3章 ブラジリア―二〇世紀最大の首都移転劇
第4章 なぜ「小さな首都」がつくられたのか
第5章 ドイツ再統一と首都ベルリン―二〇世紀末をにぎわした首都移転のハイライト
第6章 首都の肥大化と政府機関の首都脱出
第7章 日本の首都

著者等紹介

山口広文[ヤマグチヒロフミ]
1952年長崎市生まれ。埼玉大学教養学部卒業、筑波大学大学院修士課程地域研究研究科修了。現在、国立国会図書館調査及び立法考査局主幹(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

naimon

14
ブラジル、アメリカ、オーストラリアなどの人工的に作られた首都や、ドイツ統一後のベルリン、イギリスなどでの首都機能分散、そして日本の京都や江戸への移り変わり。そんな世界の「首都」の成り立ちを国会図書館の人が。立地場所も都市造りの費用も、あっちこっちと調整しまくりの、その苦労がわかってくる感じ。あと、首都機能の分散について、ドイツは垂直分割でボンとベルリン、イギリスは水平分割で分散、というのが、組織論っぽくて考えさせられる。2011/11/13

スプリント

5
首都移転なんて大事業だろうと思っていましたが 世界には結構事例があるようで。 勉強になりました。2012/07/22

たろーたん

3
「その国で最も発展しているのが首都になる」と思っていたが、意外とそうではない。もちろん、政治、経済、文化などの様々な機能が複合的に首都に集中するため、ほとんどの場合は国内最大の人口規模・ウェイトを持つ場所が首都になる。例えば、東京(日本)、ソウル(韓国)、バンコク(タイ)、カイロ(エジプト)、ロンドン(英国)、パリ(仏国)、マドリード(スペイン)、メキシコシティ(メキシコ)などがそれにあたる。しかし、ベルリンやローマは人口規模は最大だが、経済的中心はドイツの場合は中央部のルール地方であり、(続)2023/08/25

sa10b52

1
アメリカ・カナダ・オーストラリアなんかの新大陸で民主的な国はかなり穏当なやり方で首都が決まっていて経緯が面白い。首都の立地は経済とか歴史が主だと考えていたが、この本を読むと国の位置的に中心がよいとか、宗教や民族の境界に立地させるとか、いろんな理由があるものだと気づく。途中から各国の首都移転事例の紹介になると、構成が同じなので食傷気味になる内容だったが、全体を通じて各国の事情が述べられていて興味深く読めた。2023/03/12

siomin

1
首都を移転することをなぜ行うのか,実際に行なったらどのような問題があるのか,古今東西の首都移転の実例を紹介しつつ比較研究しています。 専門書ゆえ,内容は細かく,専門外の人間からしたら難しい内容が多いが,世界には,三権が別の都市に分立したり,法律で首都と定められている都市にもかかわらず行政機能を担う部署のほとんどが他の都市に移行したり,かなり前に遷都を決定したけど諸事情で首都機能を移せずに実際には遷都を行ったとは言えない国があったり,「首都」という概念も一筋縄でいかないものという印象です。2015/04/25

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