内容説明
著者が初めてこの事件のことを知ったのは、中学二年生の時であった。当時、所沢市に引っ越してきたばかりの著者は、図書館で『狭山事件』の関連書籍に出会う。そして著者は、事件のあまりの不思議さと奇怪さに驚くとともに夢中になっていった。その後はいく度となく現場を巡り、関係者たちとも会い続けている。それから37年たって、新たな情報や資料、現場調査をもとに、複雑で謎に満ちた事件の実像に迫る著者の作業は一冊の本となった。
目次
はじめに―私と狭山事件
第1章 事件の概要
第2章 事件の背景
第3章 事件の謎を検証する
第4章 事件現場の「今」を訪ねて
第5章 狭山事件・関係者の新証言
第6章 推理―狭山事件
資料 一審判決文
著者等紹介
伊吹隼人[イブキハヤト]
1959年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒。旅行代理店勤務、広告制作会社コピーライター等を経てノンフィクション・ライターとなる。各地の事件・事故を追い続けており、行方不明事件など未解決事件に関して特に詳しい(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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e r i .
6
他の本の引用的なものもありこの事件のまとめのような内容でした。(図書館)2015/03/31
だい
4
高校生が殺害された狭山事件、事件の後の死者が多いという事も解決を難しくしてると思うが、普通にありえる事も、筆者の「不思議な事に・・」という言葉がさらに真相を難しくしているようで、まとまりのない粗雑な本だったと思う。2015/06/16
早海徒雪
1
冤罪事件としても有名な「狭山事件」について、何度も現地を訪れ、綿密な取材を重ねた上で書かれた良質のルポルタージュ。この事件では特に顕著な主義主張(同和問題がらみ)や主観(偏見ともいう)による「思い込み」を極力排し、あの日何が起こったのか、事件の背景にはどのようなことがあったのかを、ひたすら追いかけている。そのため確かに物足りなさも感じるところもあるものの、関係者たちがふと漏らす本音や、田舎特有の「闇」が垣間見える瞬間には、やはりドキッとさせられる。日本的な、あまりにも日本的な事件といえるかもしれない。2013/09/30
ビワコ
0
いろいろなことがまとめられているという感じ。読みごたえがあった。2015/04/27
nin
0
やや著者さんの意見での話も多いけども、その背景とかは興味深く読めました。2013/09/10