内容説明
「ノーモア広島」をいう前に、もう一つの叫び、「ノーモア南京」を忘れてはいないか。日本の市民が自分たちの足でたずね、自分の目と耳で記録した南京大虐殺受難者の魂の告発。語りはじめられた被害者の記録。
目次
第1部 はじめに(加害と被害のはざまで;用語解説)
第2部 南京大虐殺―受難者は語る(揚子江の北側―浦口、大廠;揚子江南側―下関一帯~燕子磯あたり;南京城内国際安全区(難民区) ほか)
第3部 南京大虐殺と民族の記憶(南京大虐殺は中国人にとって民族受難の象徴;民族の壮大な悲劇の体験;受難者を二重に傷つける歴史修正主義者 ほか)
著者等紹介
松岡環[マツオカタマキ]
1947年生まれ、小学校教員。銘心会南京友好訪中団団長、南京大虐殺60ヵ年全国連絡会共同代表
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感想・レビュー
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門田牛男
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南京戦、南京で起こったことの詳細がわかる本。インタビュー集であるだけに、リアル。性暴力の章を読むと、ほとんどの人が女性誘拐(徴発)やレイプ、慰安所の利用をしていたことがわかる。想像する。兵士たちはほぼ二十代の血気盛んな若者だ。死と隣あわせのストレスが暴力や性欲に向かうことはあり得るだろう。ただ、それを抑止するのが、上からの命令であったり、厳罰だったりするわけでそういった抑止策が全く機能しなかったことが大量の性暴力につながったのではないか。やはり戦争はしてはいけないのです。2024/03/09