目次
第1章 中国アナキズムの先駆者たち―前史から第一世代まで
第2章 劉紹彬から劉思復へ―あるテロリストの誕生
第3章 師復―第二世代のアナキズム
第4章 師復主義者たち―啓蒙の時代の終焉
附章 国民革命時期の師復像
著者等紹介
嵯峨隆[サガタカシ]
1952年、秋田県生まれ。慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程満期退学。現在、静岡県立大学国際関係学部教員
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
3
アナキズム思想(人間を支配-被支配という関係から解放し、徹底した個人の自由を求める社会思想)が19世紀末に西洋から中国にももたらされ、幾人もの思想家が出現する。その中でも中心的な役割を果たした師復の活動に焦点を当て、中国における無政府共産主義の興亡を描き出す。師復の一生は徹底した禁欲主義によって31才で幕を閉じる。後継者も出るが、思想傾向を示すだけでは影響力も維持出来ず、その後 国民党、共産党に呑み込まれていく。なお本書は読む人も少ないようで図書館で2001年入荷にも関わらず新品同様でした(^^;;。2015/05/07