出版社内容情報
女性であること、女性として生きることはかつてほどには困難でなくなった。
そのため、結婚も離婚も、仕事も、子育ても、その良否は個人の能力と責任の結果とみなされる。
激動する社会の中で、女性としてのジェンダー・アイデンティティは、かえって不確かで不透明な
様相さえ見せている。そんな時代の女性の今を見ていこう。
【目次】
■座談会/ジェンダー・アイデンティティ -揺らぐ女性像
(柏木惠子/川喜田好恵/金井篤子/伊藤裕子)
■女性の発達の諸相
・思春期の身体と性-痩身願望をめぐって (伊藤裕子)
・女性と結婚-未婚化の意味 (岩上真珠)
・中年期女性のアイデンティティ -中年期という危機、女性であるがゆえの揺れ (岡本祐子)
・老いを迎えるその前に (西田裕紀子)
■女性と仕事
・女子高校生の進路選択 (中西祐子)
・女子学生のキャリア意識 (森永康子)
・女性のワーク・ストレス (金井篤子)
・職場のセクシュアル/ジェンダー・ハラスメント (宗方比佐子)
■家族・家庭・夫婦関係
・仕事と家庭のインターフェイス (小泉智恵)
・乳幼児をもつ母親のストレス (大日向雅美)
・妻の結婚・夫の結婚 -夫婦関係にみるジェンダー・ギャップ (伊藤裕子)
・家族介護とジェンダー -高齢者の家族介護者・介護家族にとってのケア (無藤清子)
・母と娘 (大野祥子)
■心理臨床の現在
・摂食障害 (青木紀久代)
・性同一性障害 (東 優子)
・少女たちの性 -援助交際と性非行 (宇井美代子)
・ドメスティック・バイオレンス (周藤由美子)
・フェミニストカウンセリング (小柳しげ子)
■文化・メディア
・「考えない時代」「格差社会」と女性雑誌 (諸橋泰樹)
・子どもとテレビ (相良順子)
・桐野夏生が描く女性像 -現代主婦論として読む『OUT』 (藤田嘉代子)