出版社内容情報
アスペルガー症候群として安易に報道されてしまった長崎市幼児誘拐殺人事件被疑者との
実際の関わりで得られた真実を明らかにする座談を皮切りに、診断・治療・援助・予防をめぐり、
司法、福祉、医療、教育、家族会、自助グループなど現場での実践報告を展望することで、
いま、本症候群をどう把握し、いかに対応すべきかを模索する。
【目次】
・座談会/長崎市男児誘拐殺害事件「アスペルガー症候群」報道が臨床に投げかけたもの
(川原ゆかり/村田豊久/石川 元)
■膨らむ
・学校訪問によるアスペルガー症候群の発見とその後の介入(福田 琴/石川 元)
・軽度発達障害におけるアスペルガー症候群の位置づけ (内山登紀夫)
・小児科診療におけるアスペルガー症候群―幼児期軽度発達障害としての位置づけ (鈴木周平)
■矯める
・アスペルガー障害の非行事例 (車谷隆弘)
・アスペルガー障害と性犯罪 (藤川洋子)
■繕う
・医療・家族・学校の隔壁がない外来診療を模索する (横井裕子)
・アスペルガー障害に対する薬物療法総論―抗精神病薬を中心に (山田佐登留)
・アスペルガー症候群(障害)へのリタリン/抗うつ薬の適用 (田中康雄)
・アスペルガー障害の子どもは青年期の対人関係をどう乗り切るか
―外来診察での経験から (長尾圭造)
・アスペルガー症候群の心理・環境療法 (塩川宏郷)
・アスペルガー症候群と感覚統合 (岩永竜一郎)
・アスペルガー症候群(障害)の医学心理学教育―本人への説明・親への説明 (吉田友子)
■繋ぐ
・アスペルガー症候群(障害)と国際生活機能分類(ICF)―今後の方向性 (武田則昭)
・アスペルガー症候群(障害)への行政による支援 (山岡 修)
・特別支援教育体制推進事業とアスペルガー症候群 (長谷川絵里)
・学校でできる発達保障 (別府悦子)
・親の会に何ができるのか―アルクラブ(大阪アスペの会)の活動を通して (高橋和子)
・エイスペースで経験した当事者グループの意義と限界 (木邨真美/玉井紀子)
・アスペルガー症候群とセルフヘルプ (東條 惠)
■継ぐ
・アスペルガー症候群の息子が教えてくれたもの (芳田菖子)
・アスペルガー症候群の当事者として (芳田コウヨウ)
・JR尼崎駅連続差別落書き事件の顛末 (細見義博)
・アスペルガー症候群を抱える当事者による公刊手記を読む (坂東伸泰)
感想・レビュー
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