出版社内容情報
沖縄戦の集団自決について論戦を張る。
大江健三郎、岩波書店を被告とし、裁判が進行中の「沖縄集団自決問題」。軍命令はあったのか、幅広い視角から論客たちが検証する。
『沖縄ノート』という著作に、沖縄で米軍との戦闘が行なわれた際に起こった、一般民衆の集団自決は、軍の命令によるものであったと記した作家・大江健三郎と、その版元である岩波書店を被告として、目下、裁判が進行中の「沖縄集団自決問題」。苛烈な戦場となった沖縄で、日本軍と民衆のあいだにあった事実とは? 本書は、軍命令の有無をめぐり、戦史の深層に分け入るとともに、多くの証言と調査から「沖縄戦の事実」を掘り起こそうとする、貴重な論考集である。論考を寄せる顔ぶれは、秦郁彦、原剛、宮平秀幸、藤岡信勝、曽野綾子、江崎孝、笹幸恵。「沖縄戦」の真の姿を考える上で、欠くことのできない一冊である。
●第一章 沖縄戦における軍官民関係 ――住民対策を中心に(原 剛)
●第二章 宮平秀幸陳述書
●第三章 【解説】宮平秀幸証言の画期的意義(藤原信勝)
●第四章 【対談】沖縄の「悲劇」を直視する ――歴史と文学のはざまで(曽野綾子/秦 郁彦)
●第五章 『沖縄タイムス』と山城安次郎の「神話」を追う(江崎 孝)
●第六章 「ひめゆり」伝説を再考する(笹 幸恵)
●第七章 集団自決問題の真実 ――同調圧力に屈した裁判所(秦 郁彦)
内容説明
苛烈な戦場となった沖縄で、日本軍と民衆のあいだに何があったのか。軍命令の有無をめぐり、戦史の深層に分け入る。多くの証言と調査から「沖縄戦の事実」を掘り起こし、その真の姿に迫る論考集。
目次
第1章 沖縄戦における軍官民関係―住民対策を中心に
第2章 宮平秀幸陳述書
第3章 解説・宮平秀幸証言の画期的意義
第4章 対談・沖縄の「悲劇」を直視する―歴史と文学のはざまで
第5章 『沖縄タイムス』と山城安次郎の「神話」を追う
第6章 「ひめゆり」伝説を再考する
第7章 集団自決問題の真実―同調圧力に屈した裁判所
著者等紹介
秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932年、山口県生まれ。1956年、東京大学法学部卒業。ハーバード大学、コロンビア大学留学。大蔵省財政史室長、プリンストン大学客員教授、拓殖大学、千葉大学教授、日本大学法学部教授を歴任。現在、日本大学講師。法学博士。『昭和史の謎を追う』上下(文春文庫)で1993年度菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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