出版社内容情報
少年凶悪事件との絡みで誤解を生み、また、特別支援教育の対象とされ始めた本症候群は、
軽度発達障害や高機能(知的障害のない)広汎性発達障害(広義の自閉症)として一括りにされる
一方、「個性」の在り方だとする動きの中にある。なぜアスペルガーでなければならないのか、
臨床の現場を軸にさまざまな分野から検討を加える。
【目次】
・座談会/いま、アスペルガー症候群が注目されている背景
(加藤 敏/十一元三/田中康雄/石川 元)
■知る
・ハンス・アスペルガーによる「自閉性精神病質」と「治療教育学」 (神内幾代)
・ローナ・ウィングとアスペルガー症候群 (市橋香代)
・広汎性発達障害におけるアスペルガー症候群(障害) (中根 晃)
・広汎性発達障害の神経学的仮説―内側側頭葉と前頭前野を中心に (十一元三)
・アスペルガー症候群の人々の対人障害の成り立ち―「こころの理論」再考 (神尾陽子)
・アスペルガー症候群と実行機能 (鴫原良仁)
■観る
・アスペルガー症候群(障害)は乳幼児期から判別できるか?
―幼少時期における情報をどう活用するか (白瀧貞昭)
・アスペルガー症候群(障害)を他の広汎性発達障害と区別することの是非(三上克央/松本英夫)
・高機能広汎性発達障害の診断とスクリーニング (栗田 広)
・「WISC-Ⅲ」からみたアスペルガー症候群 (加藤弘美)
・ITPAから観たアスペルガー症候群 (角山富雄)
■繋がる
・アスペルガー症候群―思春期以降の合併症と自殺 (吉川 徹)
・アスペルガー症候群といじめ (横山浩之)
・アスペルガー症候群(障害)と不登校、家庭内暴力 (清田晃生/齋藤万比呂)
・アスペルガー症候群と子ども虐待 (田中 究)
・アスペルガー症候群と気分障害 (井口英子)
・アスペルガー症候群と非言語性LD (榊原洋一)
・アスペルガー障害と統合失調症性人格障害 (岡島美朗/加藤 敏)
・アスペルガー症候群と妄想形成 (小林隆児)
・アスペルガー症候群(障害)と統合失調症 (石井 卓)
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