出版社内容情報
本号は、重大な少年非行が続発しているなか、その「立ち直り」に尽力する臨床家の
座談会と実践レポートを中心に編集した。非行臨床に求められる社会的ニーズが大きく
変化しており、従前のリハビリテーション機能だけではなく、説明責任を果たすべく
処遇の透明性を強く意識して「非行臨床の課題」を明示するように努めた。
【目次】
・座談会/非行からの立ち直りを支援する (神谷信行/青島多津子/村尾泰弘/生島 浩)
■非行臨床の焦点
・発達障害のある非行少年の処遇―家庭裁判所での調査・処遇に関して (藤川洋子)
・発達障害のある非行少年の処遇―少年矯正施設での取組みに関して (細井保宏)
・薬物依存―回復と成長を支えるための援助 (正木恵子)
・性非行の査定と治療 (針間克己)
・サイコパシーと非行 (小野広明)
・虐待と非行―少年院在院者の場合 (松田美智子)
・被害者の対応施策―法整備に伴う警察、法務省等関係機関の施策動向 (田中一哉)
■非行臨床の実践
・警察における非行臨床 (石橋昭良)
・児童相談所における非行相談―非行相談に関する全国調査から (犬塚峰子)
・家庭裁判所の保護的措置―その現状と将来 (藤原正範)
・保護観察による立ち直りへの援助―更生保護施設での取り組みを中心に (羽田信行)
・児童自立支援施設 (富田 拓)
・少年院―男子及び女子少年院の特質にも言及して (大河内 徹)
■非行臨床の方法
・非行からの立ち直りの要件 (岡本英生)
・非行の語りと心理療法―「抑うつに耐える能力」を中心に (河野荘子)
・非行少年に対する描画療法 (藤掛 明)
・非行のある子どもの家族援助 (生島 浩)
・非行予防のために
―学校で出来るエクササイズ及び更生保護における地域での取組 (押切久遠)