出版社内容情報
装飾と造形の素晴らしさが際立つ縄文時代中期の土器。文様が口縁・口径を
超えて描かれる拡張装飾が生まれ、限界を突き抜けた過剰な装飾をもつ
火焔形土器や王冠形土器が出現する。
狩猟・採集社会の定住化から祭が生まれ、様々な祭の道具として活用・応用され、
華やかな装飾をもつようになった中期の土器は、人に見られるための土器、
まさに芸術作品といえる。
これら過剰装飾土器の文様・形態・装飾・図像はどのように変遷・伝播し、
そしてなぜ消滅したか。
【主要目次】
■はじめに
■土器の大きさ
■文様展開写真
■口縁部形態・過剰装飾の土器
■正面のある土器、中期社会のネットワーク
■文様と図像・見せるための土器
■過剰装飾土器出現の背景
■過剰装飾の土器の展開・扱われ方
■直線と曲線
■過剰装飾土器の終焉
■土器の変遷からみた縄文時代中期
【コラム】
・東京都青梅市駒木野遺跡26号b住居跡内の土器出土状態
・人体文様と土偶の形態、土製品の出現
・土偶の顔
・参考文献
・図版目録
・特別寄稿:美術として見る縄文時代中期の土器 (鈴木希帆)




