内容説明
近世後期の光格天皇の践祚は、近世には唯一といえる大きな血統転換の伴う皇位継承であった。十七世紀中葉から幕末期にかけての皇位継承は、朝廷内のいかなる過程を経て展開し、江戸幕府との関係の中でどのように実現に至ったのか。本書は、光格・仁孝・孝明三代にわたる「閑院宮系」天皇の皇統意識と実際の皇位継承をめぐる動向、さらにはその政治的作用を追究するにあたり、女院や後宮勢力などの天皇家の女性や皇子女・世襲親王家の動向を視野に入れて、近世後期の天皇像を動態的に描き出すものである。
目次
序章 近世天皇・朝廷研究の成果と本書の課題
第一章 十八世紀中葉の皇位継承と内親王・親王家
第二章 近世後期における「閑院宮系」天皇の皇統意識と泉涌寺―近世天皇家の葬制の変容をめぐって
第三章 寛政~文化期の皇位継承過程と光格天皇―中宮欣子と皇子をめぐる動向を中心に
第四章 文政~弘化期の皇位継承問題と仁孝天皇・新清和院
第五章 開国前夜~幕末期の朝廷と皇位継承―皇子女・親王家・奥向をめぐる動向を中心に
補論 上御霊神社相殿に祀られた怨霊―十九世紀における皇位継承問題をめぐる御霊信仰の展開
終章 近世後期の皇位継承と天皇・女院
著者等紹介
佐藤一希[サトウカズキ]
1994年、神奈川県横浜市生まれ。2024年、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。京都大学大学院文学研究科特定研究員(日本学術振興会特別研究員(PD))を経て、名古屋大学大学院人文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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