出版社内容情報
藤原道長の日記『御堂関白記』について、長年、先駆的な研究を深めてきた著者による、論文(新作を含む)からエッセイまでを蒐めたアンソロジー。
摂関期古記録における『御堂関白記』、特に自筆本と古写本の特質を抽出し、その座標を確立することにより、『御堂関白記』研究のみならず、古記録研究そのもの、また摂関政治論や王朝文化論に資する。
一 自筆本『御堂関白記』をめぐって
1.『御堂関白記』の裏書
2.『御堂関白記』自筆本の文字の抹消について
3.『御堂関白記』自筆本寛弘五年秋冬巻の裏に写された『後深心院関白記』
二 『御堂関白記』の書写
1.『御堂関白記』古写本の書写
2.『御堂関白記』の仮名
3.『御堂関白記』古写本・寛仁元年九月卅日条と十月一日条の書写順序をめぐって
4.平松本『御堂関白記』と『御堂御記抄』
三 『御堂関白記』の内容
1.「内府悦気有り」
2.寛弘五年七月の彰子土御門第退下をめぐって
3.『御堂関白記』に見える「女方」
4.『御堂関白記』の「妻」と「妾」について
四 『御堂関白記』雑感
1.『御堂関白記』全現代語訳を終えて
2.「御堂関白」藤原道長の実像
3.『御堂関白記』は何故にすごいのか
4.平安時代理解のあたらしい地平へ―古記録の現代語訳は何故に必要か―
5.『御堂関白記』の世界記憶遺産(「世界の記憶」)登録について
6.『御堂関白記』利用の変遷と「摂関期古記録データベース」
倉本 一宏[クラモト カズヒロ]
著・文・その他
内容説明
藤原道長の日記『御堂関白記』について、長年、先駆的な研究を深めてきた著者による、論文(新作を含む)からエッセイまでを蒐めたアンソロジー。摂関期古記録における『御堂関白記』、特に自筆本と古写本の特質を抽出し、その座標を確立することにより、『御堂関白記』研究のみならず、古記録研究そのもの、また摂関政治論や王朝文化論に資する。
目次
序論 藤原道長と『御堂関白記』
第1部 『御堂関白記』自筆本をめぐって(『御堂関白記』の裏書;『御堂関白記』自筆本の文字の抹消 ほか)
第2部 『御堂関白記』の書写(『御堂関白記』古写本の書写;『御堂関白記』の仮名 ほか)
第3部 『御堂関白記』の内容(「内府悦気有り」;寛弘五年七月の彰子土御門第退下をめぐって ほか)
第4部 『御堂関白記』雑感(『御堂関白記』全現代語訳を終えて;「御堂関白」藤原道長の実像 ほか)
著者等紹介
倉本一宏[クラモトカズヒロ]
1958年、三重県津市生まれ。1983年、東京大学文学部国史学専修課程卒業。1989年、同大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。1997年、博士(文学、東京大学)。現在、国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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