内容説明
本書は、平成六年(一九九四)から開始した第二次正倉院薬物調査に参加し、宝庫に伝存する香薬の材質調査の成果を中心に、長年考究して来た香薬についても加味して、著者により全編書き改めたもので、先駆的な研究成果の集大成である。理系・文系を問わず、有機物の「文化財」保存とは何かを問う。
目次
第1章 香薬とその調査
第2章 香と香材の調査
第3章 薬物の調査
附章 ある蘭方医の薬箱に見る保存例
第4章 宝物を彩るもの―織布・紙に見る
第5章 香薬の材質調査から保存へ
著者等紹介
米田該典[ヨネダカイスケ]
1943年、兵庫県神戸市生まれ。大阪大学薬学部卒業。同大学院薬学研究科博士課程中退。薬学博士。大阪大学薬学部同大学総合学術博物館を経て、現在、大阪大学医学部医学史料室。緒方洪庵記念財団・除痘館記念資料室専門委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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