出版社内容情報
江戸時代後期大坂の趣味人・町人学者として知られる木村蒹葭堂(1736-1802)は幼少から絵画を習い、10歳代で本草学と物産学を学んだ。詩をよくし、煎茶を愛した。その交友は大名から庶民に及び、また膨大なコレクションは当初から全国に知られ、あらゆる学問分野に通じた多芸多才の博識として稀有の存在であった。蒹葭堂の影響はあまりに多方面にわたっているため、その全貌を把握することは困難であったが、当展覧会では、230点におよぶ出品史料により、広大な蒹葭堂ワールドを一望する。全てをカラー図版により紹介。作品解説に加え、近世の知の世界に関する論文・コラムを収録。
2003年2月9日付 朝日新聞 朝刊 書評掲載
内容説明
本図録は大阪歴史博物館において、平成一五年一月一五日(水)から二月二四日(月)までを会期として開催される特別展「没後二〇〇年記念、木村蒹葭堂―なにわ知の巨人」の展覧会図録である。幅広い彼の収集資料や制作・著述作品を通じて、近世大坂の知識人の知的好奇心の広がりや全国の文化人との交流、さらに彼の業績が当時の学問・文化に及ぼした影響について紹介。
目次
図版編(浪華の芦;聞人蒹葭堂;物産家蒹葭堂;蔵書家蒹葭堂;蒹葭堂の晩年と顕彰)
研究・資料編