出版社内容情報
内容紹介
※ 釈奠(せきてん)とは、孔子をはじめとする儒教の先哲を先聖・先師として
祭る祭儀、近世においては林家聖堂や藩校において行われた学芸奨励の重
要行事であった
※ 幕府および諸藩における実態を詳細に調べ、釈奠儀礼の盛衰を明かす
※ 近世教育史および儒学・思想史研究の空白を埋める、釈奠研究の第一人者
による他に類書のない初の体系的研究
目次
序章 中国と日本における近世以前の釈奠
第1篇 江戸幕府の釈奠と教育
第1章 幕府釈奠の成立
忍岡聖堂の創立/忍岡聖堂の釈奠/釈奠の確立/湯島聖堂の釈奠
第2章 幕府釈奠の推移
新井白石の林家儀式批判/林信篤と新井白石の確執/将軍吉宗の登場
と林信篤の復権/林信言と釈奠/林信言の聖堂修復/釈奠の衰微
第3章 幕府学制の改革
聖堂の再建/正学復興/素読・学問吟味/聖堂の拡張/学制の改革
第4章 幕府釈奠の再興
釈奠の官営化/聖堂の再建と釈奠の改革
第5章 幕府釈奠の終焉
学制改革後の学問所/釈奠の衰頽
第2篇 諸藩の釈奠と教育
第1章 米沢藩興譲館の釈奠
聖堂の沿革/聖堂の遷座と矢尾板三印/藩儒片山家の「自分釈奠」/
上杉治憲の襲封と「公儀釈奠」/明治以後の釈奠
第2章 長州明倫館の釈奠
明倫館創設の気運/明倫館の創立/明倫館の釈奠
第3章 水戸藩弘道館の創立と釈奠
弘道館創設の経緯/仮開館/本開館/聖廟の釈奠
第4章 足利学校の造営と修復
江戸幕府と足利学校の関係/江戸幕府の援助と修復/寛文の造営/元
禄・享保期の修復/宝暦の雷火と再建/寛政以降の修復/天保の類焼
と未造営
第5章 足利学校の釈奠
先聖先師像の安置/釈奠
内容説明
本書は、近世日本における釈奠と教育の実態を把握して、近世儒学と教育の性格を考える一助にと書かれたものである。
目次
中国と日本における近世以前の釈奠
第1篇 江戸幕府の釈奠と教育(幕府釈奠の成立;幕府釈奠の推移;幕府学制の改革;幕府釈奠の再興;幕府釈奠の終焉)
第2篇 諸藩の釈奠と教育(米沢藩興譲館の釈奠;長州藩明倫館の釈奠;水戸藩弘道館の創設と釈奠;足利学校の造営と修復;足利学校の釈奠)
釈奠の変遷―まとめにかえて
著者等紹介
須藤敏夫[スドウトシオ]
1927年山形県生。1961年国学院大学大学院文学研究科日本史学専攻博士課程修了。国学院大学栃木短期大学日本史学科長を経て現在同短期大学名誉教授。主要著書に『藩史事典』(代表、秋田書店)『町田市史(上)』(共著、町田市史編纂委員会)『仕官格義弁』(白帝社)『近世国家の支配構造』(共著、雄山閣)『初等教育社会科教育の研究』(共著、建帛社)『御勝手方御定書』(白帝社)その他
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