出版社内容情報
原始美術から現代美術までの広範な業績のなかから再編成された著者自選の著作集。第一線の研究者による解説を付す。
内容説明
イメージはロゴスに従属するのではない。ロゴスはイメージから抽象され、イメージの働きを基礎にして、象徴的な思考が可能になり、その結果として哲学や科学などがうまれた。このイメージないしその記号としての美術の本質は変貌であって、発展ではない。進歩、退歩とか開化、未開とか言われるが、これはすべてのことをロゴスに翻訳して考える習慣が我々にしみついているからである。
目次
1 人間にとって芸術とは何か
2 はじめにイメージありき
3 イメージの機能
4 ヴィーナス以前
5 日本人の美意識