出版社内容情報
木曽谷に結集した近代日本の情熱と、すべてを包みこむ自然の偉大さ―。プリンスエドワードアイランドの写真で知られる写真家・吉村 木曽谷を抜け、伊勢湾にそそぐ木曽川は、15を超えるダムと33の発電所が稼働する日本有数の電源地帯。本書は、近代日本発展の基礎を支えた水力発電の舞台でもある木曽川を、関西電力の協力を得てあらゆる角度からとらえた写真集。
明治44年に完成した最初の木曽川発電所(現八百津発電所)、電力王福沢桃介が建設した国重文と近代化産業遺産を含む七つの発電所、今なお現役として稼働する巨大な発電機やフランシス水車といった近代日本の情熱の片鱗を、木曽川源流の清らかな水と木曽谷の豊かな自然をからめながら、余すところなく撮影した。
写真家吉村和敏と、印刷界のレジェンド、プリンティング・ディレクター熊倉桂三の初タッグ。すべての水門が開いて勢いよく放水されるダムと夕陽に染まる飛沫、ふだんは非公開の発電所内部、立ち並ぶ鉄塔などもファンにはたまらない写真集。
吉村和敏[ヨシムラカズトシ]
1967年、長野県松本市生まれ。県立田川高校卒業後、東京の印刷会社勤務を経て、1年間のカナダ暮らしをきっかけに写真家としてデビュー。以後、東京を拠点に世界各国、国内各地を巡る旅を続けながら、意欲的な撮影活動を行っている。
内容説明
木曽谷に結集した近代日本の情熱とすべてを包みこむ自然の偉大さ―日本有数の電源地帯とあえて向き合った吉村和敏の意欲作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aloha0307
24
東海3県を230キロにもおよび、伊勢湾にそそぐ大河:木曽川 33の発電所 15のダムを擁するそうです。その圧倒的な全容をこの写真集はしっかり伝えてくれます。54頁:読書発電所 にはビックリしました。我々は電気に頼っているけれど、その電気がどういう仕組みで発生し、電線で運ばれて利用されているか、多くの人は知らないんだよな(己も含め)。人里離れた当地で昼夜兼行で安全を見守ってくださる方々に改めて感謝をしたい。2017/07/17
ocean
1
木曽川にある33の発電所、その外観や内部を収めた写真集です。写真でも感じますが、やはり水力発電所には何とも言いがたい重厚感というか、圧迫感がありますね。こんな巨大な物体を一体どうやってこの場に出現させたのか、本当に人の手で作り出したのかという得体の知れなさ。それが日々の生活を支えているというのが魅力でもあります2024/02/24
Y
1
夏に見ると涼しげで良いし、バルブ好きにもたまらない1冊。2017/07/05