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本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みつ
22
「現代詩」、と聞くと、クラシック音楽における「現代音楽」同様、どうしても気構えてしまう。本書では「カッコよさ」をキーワードに、お馴染みの書評家が詩人と対談する形で進んでいく。プレヴェール、西脇順三郎、萩原朔太郎など有名な詩を導入に、難解さ、恋愛詩、歌詞となった詩、朗読など、様々な切り口から縦横に語られる。「ポエム」と「現代詩」と「相田みつを」の三つの円によるベン図(p387)、そのすべての要素を持つ谷川俊太郎という指摘(p389)は腑に落ちた。長さの関係で部分的な引用に留まったものも多いが、(②へ)2025/06/01
かふ
21
まずカッコよさというのはよくわからない。美意識的なものだと思うが、それは個人個人によってちがうのではというのがある。カッコよさは抒情だというのはわかるようなわからないような。つまり感情ではあると思うのだがそれが全体主義的になっていったかつての日本の詩があるわけだった。カッコよさが正義と言われても、特攻隊でいいのかというがある。死という概念を含む潔さみたいなものがあると思うのだが、それは国家よりも個人に属するものかもと。一番読んでみたいたい詩は山本陽子の日本語を溶解させていくような詩だった。2025/02/21
緋莢
14
図書館本。『現代誌手帖』の対談連載を中心に収録した本。豊崎由美が『広瀬大誌詩集』を雑誌の書評コーナーで 紹介したのをきっかけに、広瀬大誌と出会ったそうです。その書評の一行目が「どうですか。カッコ良くないですか」 から始まっており、”カッコいい”が対談の軸となっています。<〝ポエム”につきまとうイメージの悪さね。 本来ポエムは「詩」を意味する単語ですよね。だけどある時期から「頭がお花畑」みたいなイメージで 使われるじゃないですか。それもすごく不満で>(続く2025/02/16
フランソワーズ
10
ただでさえ敷居が高い詩という文学。その中でも現代詩はとかく難解のレッテル(イメージ先行か)を貼られている。でもこれを読むと、現代詩を読みたくなる。「わかんなくたって、カッコよきゃいいだよ」ということを、言ってくれた好著です。2024/11/08
げんなり
5
来年はポエマーとなる。破裏拳ポエマーだ。 ともあれ、そうは言っても現代詩ってのを全く読んでないので、だからこれをブックガイドにしてあれこれ読んでみたい。 難解だとか分からないだとか、詩ではなくて「ポエム」だとか、案外「詩」が少し遠くなってるからこそ、きちんと読んでみたい。著者のお二人の読み方がずれちゃっても、それが当たり前、それはいろんな読み方ができるのだという好例で、つまりは自分の中身の鍛え方次第で如何様にも読めるという事で、恐る恐る、だけど恥ずかしがる事なく、浴びるほど詩を読む! 2024/12/30
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