zero

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 101p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784783734642
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0092

出版社内容情報

生成を歌う、25篇

緩やかな規律の下で
流体時計のたてる 針の音を
audivistis?
(「朝」)


「知覚からくる思考の渦を詩の渦へと転化させ、外部を深く認識してしまう主体」(松尾真由美)。「この詩集に聴かなければならないのは、正しい均衡を求めて揺れ動く心情から湧いてくる、生成の歌なのである」(佐原怜)。思考の強度を物語る、唯一無二の詩的世界。待望の第1詩集!

広田 修[ヒロタオサム]
著・文・その他

目次

機械


法学


音楽の道
儀式
啓示
窓〔ほか〕

著者等紹介

広田修[ヒロタオサム]
1980年生まれ。2007年伊達風人らとともに詩誌「kader0d」創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

14
秩序、という言葉が浮かんだ。著者は彼自身の秩序を詩の中で希求している。一方で、その秩序がおよそ秩序らしからぬものでできていることを著者は知っており、知りつつも秩序を求めずにはいられないかのようだ。だからタイトルが「zero」であり、海や光や夏や夜が詩の言葉へ一度破壊された上で、もう一度丁寧に組み立てられてゆく。そうしているうちに、詩の中で組み立てているのは、己の秩序なのか詩の秩序なのか判然としなくなる。著者は詩人だが、詩との隙間を持っている。それは「詩人」を超え得るかけがえのない隙間だ。2016/01/28

岡部淳太郎

3
圧倒された。それはここにある詩の完成度だとか饒舌さというものではなく(そういう部分もあるにはあるが)、詩の中で世界を発見しようという態度の徹底さにおいてだ。ある意味とても生真面目な詩集だと言える。現代詩がやってきた言葉の実験の成果の延長線上にあるだけのように見えてしまうかもしれないが、その中には詩人が普段から自分を取り巻く世界に対していかに深く考え、その中でもがいているかというのが見えてくる。2015/04/04

sk

3
無機的で幾何学的なようでありながら、奥に秘められた情熱を感じさせる。完成度の高い詩群である。2015/03/28

*梁川梨里*

2
世界の内側の、更に内側を照らし出す手段としての言葉を探す姿勢に、詩と哲学の融合(あるいは包括)を見た。耽美な言葉も定められた型に嵌り、あたかもそこに最初からあったような自然で確固とした存在として立っている。「足を洗う日なのだから、手を取り外しなさい。」「闇なはかたちがあるんだ」「私はことばたちの流路を見つけだすと、ゆっくりとかきまぜた。」(窓)(部屋)という章ごとに線で囲まれ、一行の半分で畳まれた散文詩は、まず視覚が囲まれる。その内側で言葉がどんなに飛翔しようとも、何処かへ消えてしまわぬための鳥籠。 2016/01/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9692025
  • ご注意事項

最近チェックした商品