内容説明
街のざわめきが、人の吐息が、旅の孤独が、コトバに凝固していく。スロヴェニアから、イタリア、ドイツへ―28日間の旅が刻む、28の詩と写真。全篇書き下ろしによる、待望の第5詩集。
目次
離水
ティボリ公園までの道
浅い眠り
湖面に立つ
ティボリ公園までの道、2
上質な食卓
安息日
骨の時間
寄港
トレイン#2214〔ほか〕
著者等紹介
三角みづ紀[ミスミミズキ]
『カナシヤル』で第18回歴程新鋭賞・南日本文学賞受賞。『オウバアキル』で第10回中原中也賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みかさ
7
初めて手にした三角みづ紀さんの詩集。ひきこまれるものがある。他の作品も読んでみたい。2014/09/25
ろくもじ
3
一緒に旅をしている気分でした。足がその土地に、あるときはその飛行機に、あるときは犬のそばに、あるときは卵を持ちながら。 生きている感覚を思い出させる、静かで強い本だと思いました。 また読み返します。2015/08/30
sk
2
人間の匂いがする。2020/02/15
林克也
2
言葉を選択しそれを自由自在に操れる才能、うらやましい限りです。どこまでが才能でどこからが努力なのかなあ。 ひとつ挙げると、「ティボリ公園までの道2」 ”はじめて光が降る日に 水と砂糖をもとめてでかけたら 迷子になってしまった” いやー、参りました。 2017/04/09
Takuo Iwamaru
2
深夜午前2時半すぎ、デジタルカメラの充電が終わらないので寝ることができず、傍にあったこの詩集を手に取り、読みました。こういう感想は赦されるのでしょうか。「面白かった!」/他の人の詩集と同じく、ぴんときた箇所に青いインクの万年筆で線を引き、日付と時刻を記しました。/「わたしたちは愚かだが/生きる価値ぐらいはある」(「トレイン#2348」)/傍線を引き、その下に青いインクで「2013 9/28 AM2:33」。これでいつかここを読むとき、ここは過去の自分との再会場所となる。/デジカメはまだ充電中。もう3時。2013/09/28