目次
嘘売岳ブルース
山査子經
七色經
柿喰鳥ブルース
栗殻峠の寝鳥たちによせて
あやし唄
惡錢のブルース
否と杏のブルース
小唄集
白菜と音楽〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
misui
2
23冊目の詩集とのこと。あれだけかっちりとした散文で夢の世界を構築していたのに、ここにきて詩はだらしなく伸長した行分けの体裁を取る。唄とも韻文とも言いがたいこの不定形のチーズ、まぎれもなく天沢退二郎が使う言葉でありながら、言葉遊びの度合いも増してますます羽目をはずしていく。まさか「イナバウアー」なんて言葉が飛び出すとは。まあファンとしては「楽しそうだからいいか」と思うのだけど。2014/04/29
hirayama46
1
天沢退二郎の詩集を読むのははじめて。なんだかひどく自由闊達だなあ、と思いつつも裏にどのような意図があるのかまるでわからず、むしろ表に意味があるのかもわからず、不思議な詩世界に入り込んでしまったものだなあ、という印象。詩のなかに七味唐辛子を織り込むことの不思議さ。2014/05/03