内容説明
万物の豊饒なる響きに耳を澄まし、歴史に翻弄される人間の記憶の深層に静かに踏み入る。失われたパラダイス―イラ・フォルモサ(麗しき島)への哀切なる讃歌。台湾の戦後世代を代表する詩人楊牧の初の邦訳選詩集。
目次
1 リリシズムの光芒(水仙花;教会の黄昏 ほか)
2 歴史の彼方(韓愈の七言古詩「山石」に続けて;延陵の季子、剣を掛ける ほか)
3 公理と正義(水田地帯;ゼーランディアの砦 ほか)
4 旅の記憶(九月二十七日のエミリ・ディキンスン;輓歌百二十行 ほか)
5 抒情のオーボエ(却いて坐る;三号風球 ほか)
著者等紹介
楊牧[ヤンムー]
1940年、台湾花蓮に生まれる。台中の東海大学卒業、兵役ののち渡米、アイオワ大学大学院を経てカリフォルニア大学バークリー校にて博士号を取得、現在シアトルのワシントン大学教授。15歳で詩人としてデビュー、これまで12冊の詩集がある。またW・B・イェーツ、ガルシア・ロルカ、シェークスピアなどの中国語訳でも知られている。台湾本土出身の戦後世代を代表する詩人
上田哲二[ウエダテツジ]
1954年、大阪市生まれ。オレゴン大学卒業。ワシントン大学大学院(MA)を経て大阪大学大学院博士課程修了。博士(言語文化学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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